キリムの店*キリムアートアトリエ
【Kilim Art Atelier】 キリムと絨毯販売
こだわりのキリムで作ったバッグや
クッションカバーも取り扱っています。
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7/24
オールドS1「シナン・ヤストック
シナンの袋のままのヤストック。
元々細工が細かく、手の込んだシナンの中でも一際手が込んでいます。
彼らの文化として、隙間が空いたままは敬遠され、小さな模様で埋めている状態が心地よいとされる為、窪みの部分に何を置くかまで考えて制作に向かいます。
ただ、その上でも小さなスペースはどうしても生まれてしまいます。
それをここまでして埋めていく事に、当時、どれ程付加価値があったのか、もしかすると無かったかもしれません。
それでも自分の誇りと名誉の為、どれ程手間が掛かろうと織り進めていく、シナンならではの気風がこれには良く現れています。
7/17 オールドS1「シナン・ヤストック
シナンのヤストック。
星模様を用いたスタイルで、キリムのデザインとしては滅多に見られず、ほぼ袋物のキリムに好んで使われるパターンの一つ。
きっと、シナンヘイベのように決まっているものがあったのでしょう。
また、一口にシナンと言っても、実に様々なパターンがあります。
この辺り、シナンだけで織られていたと断定するのは無理があり、その周辺の村々で織られていたものも含め、名の通ったシナンと言われているのだと思います。
ただ、これは全ての模様がシナンのオンパレードであり、これをシナンと言わずして何がシナンなのかと言う位です。
7/10 オールドS1「シナン・ヤストック
シナンのヤストック。
シナンのものは、いくら定番のデザインであっても、それぞれに工夫が凝らされており、個々の違いを見ていくのも楽しみの一つ。
これでは、明らかに十字にクロスさせた模様を用いており、アルメニアの影響が伺われます。
シナンなのにアルメニア?と思われるかもしれませんが、クルド人達と溶け込んでおり、友達のような関係です。
余談になりますが、トルコでは、退色する前の真っ赤な赤よりも、このこなれた赤色が美しいとされるので、色合い/デザイン共に業者間では好まれるタイプです。
1枚のキリムとしても十分に見立てられるデザインなので、壁掛け、中綿を詰めて、大きなクッションとしてもご利用頂けます。
7/ 3 オールドS1「シナン」2枚
シナンのヤストック、表と裏。
実物を見て触れると、これがシナンだと分かる品質の良さを実感できます。
この小さなパルマクルの連続模様では、頻繁に織り糸を変えなければならず、この小さなキリムの中に織り上げるには、かなりの時間を要した筈です。
表面からは、この小さなキリムに施された丹念な仕事振り、忍耐強さのようなものが感じられ、シンプルな裏面からは純粋に品質の良さ、上品なキリムの味わいがあります。
6/27 オールドS1「シナン・ヤストック
シナンのヤストックです。
マラティア通いを始めて5年程でしょうか、ある程度ヤストックの在庫が出来て、もうこれ以上通っても収穫がないので訪問を中止し、掲載を始めます。
オールドですが、赤茶を始めとして大半は天然色です。
十分にシナンの雰囲気はあります。
それでも、売り手がシナンと分かっていなかったので、価格は控えめ。
マラティアですら、シナンというだけで400ドルという価格を提示されるのが普通。
(もう少しだけ古いものです。)
ただ、トルコ人の数少ない良いところは小さな事に拘らない点で、好きなヤストックを選びなさいと言われ、背丈ほどの山の中から3枚選んだうちの1枚でした。
(これらヤストックは、一山いくらで売り買いされるものなので、単体では売りません。
何故なら、良いものを混ぜておかないと、まとめ買いする魅力がなくなるからです。)
この辺り、トルコ人の業者では怖くて聞けないところですが、私はズケズケと尋ね、その上に値切りするものだから、相手も堪らず、この山は単体では売らないものだと、苦言を呈していました。)
6/25 オールドM4「マラティア
東部地方と中央アナトリアのエッセンスがミックスしたチュアル。
勿論、売り主はマラティア産しか頭にありません。
確かにこの店で見つかるチュアルの大半はマラティアですし、もし仮に他の土地のものであったとしても、誰も産地等は気にしません。
また、オーナーは、100年近くこの色彩のままなのだから、全て天然色だから、太陽に充てる必要はないと言っていました。
それが太陽光に当てて貰うとと、この通り。
なんて言ったと思います?
「このキリムを売った覚えがない、何かの間違いで君の在庫に紛れていた。」と。
トルコ人、マラティアで100年続く名家のキリム屋、私が訪問している時ですら、どこかの知事が合いに来るほどの名士であり、誰も彼には逆らえませんが、実態はこの程度です。
私だって全て分かる訳ではありませんが、最後に頼れるのは自分の目だけ。

販売価格の違いは原価の違いによるもので、これは、売り主が古いものと勘違いしていたので、仕方なく高く買い付けました。
その分、細工といい、品質はより優れていると感じるものがあります。
6/20 オールドM4「マラティア
マラティアで仕入れたヨズガット方面と思われるチュアル。
マラティアと中央アナトリアを最短で結ぶ路線上にはギュルンの山岳地帯があり、私はバスで通り抜けますが、山岳地帯をぐるぐると回っている感じで、2時間位を要します。
道中、5月でも山並みは雪に覆われており、人馬で移動するのはまだ無理。
ただ、今は道路が整備されていますから、買い付け人も自動車で通う事ができます。
もしかすると、誰かがこの方面に縁があったのかもしれませんが、往復の移動に伴う人件費等、とても賄えきれない価格で売られていました。
それから3~4年で価格が2倍以上に高騰して、「もう買えない」と断っていたものが、次の訪問では全て売り切れ、今では見つける事すら困難になり、チュアルはカイセリで買った方が安い位になりましたので、おそらくもう二度とマラティアには行く事はありません。
6/18 オールドM4「シルジャン
一般にジルジャンと呼ばれるソフラ。
イランでも、イスファハン辺りではそう呼ばれていました。
それには「良いものだ」という意味合いが込められているので、時にはそうで無いものまでジルジャンと言う時があり、日本人の業者はそのまま受け売りするのでしばしば間違えています。
いずれにしても、これが本物のジルジャンソフラ。
もし今、イランから買おうとすれば500ドルから始まります。
これは業者価格。
もっともイランは一般の人もそう大きくは変わりませんが、行くまでの苦労に加え、もし安くて良いものがあれば疾うに売れています。
10数年前、トルコに輸入していた際の価格が400ドルだったそうなので、イランに近いマラティア等の田舎町まで行けばイランより安く買える可能性はあります。
がしかし、トルコは業者価格と一般価格はかなり違います。
6/13 オールドM4「バクティアリ
バクティアリと思わしきソフラ。
イランから直接仕入れたものです。
相手は10数年この業界にいる方ですが、やはり絨毯・ギャッベが売れ筋であり、キリムの事は何も知りません。
絨毯についても怪しい位です。
ともかく、最初にこの画像を見た時、ユニークなデザイン性が魅力的で、これは良いなと思いました。
勿論、その後に起こる事等は何も知りませんでした。
色むらについても、洗って日干ししたら出て来た訳で、オーナーがマジック等を塗って隠していたのだと思います。
オールドは洗ってからが勝負なので、ハズレを引くと、3年間もこのキリムの為にタダ同然で働く事になりました。
ただ、これを広げた時の満足感は以前と何ら変わりなく、利便性が良く、重宝するでしょう。
6/11 コレクション2「アンティーク・マラティア
実はこれもマラティアからの帰り道、カイセリで買い付けました。
流石にコレクター兼キリム屋だけあり、自分が好きなものしか買い付けないこだわり様は他に類を見ません。
チュアルに使われている縞模様キリム、シナンではせいぜい2色、多くて3色程度しかありませんが、これはその倍。
その上、スマック部は更に色彩豊かに出来ており、さながら極楽図柄のよう。
飾るとしても手頃な大きさで文句なし。
信じられないかもしれませんが、イスタンブルではこれより単調で美しくも無いアンティークのチュアルが、私のような業者向けの価格で800ドルなんです。
どうして買い付けが出来るでしょう?
もっとも、父親の代から続くカイセリの店は倉庫になっており、夏場だけ観光地に店を開いて、観光客との会話を楽しんでいる様子。
店の規模こそ小さいものの、先々代から続く地元の買い付け人との関係が良好で、アナトリアに出回るキリムは一番に彼のところに照会があると自慢するくらい。
事実、彼のところで見たキリムが、数か月後に他の店で紹介されるというケースがあります。
また、子供の頃からキリムの英才教育を受けており、この手の極楽色系のキリムに関する感性は天下一品、一目見て全てを理解しています。
彼のすごいのは、誰にいくらで売るかまで計算できている事です。
ですから、私が彼の店に行くと、私の好みのものだけ的確に見せてくれます。
しかしそれ故に、タフな価格交渉術が必要になります。
今はキリムの価格は上がっているのに、販売価格に中々反映できませんから、少しでも安く仕入れようと田舎まで出向いている昨今、もう彼の店で買い取るものは無いでしょう。
私も過去に買い付けた品物でやりくりするのが精一杯というところですから。
6/6 コレクション2「アンティーク・マラティア
マラティアのチュアルを開いたもの。
色柄の取り合わせが美しいキリム、多少破損が多いのと、表面が退色気味な他は文句の付けようがありません。
実は、これもカイセリで買い付けました。
かなり前の事です。
その時はマラティアで本当に沢山のチュアルを買い付けた後だったので、マラティアより高いのなら買わないと強気の交渉をしました。
すると、以前はこの手のチュアルも沢山あったため、安く仕入れていたのでしょう、本当にマラティアと同じ位の価格になりました。
イスタンブルの半分以下です。
ただ、マラティアにはこんな珍しいタイプは少なく、もっと見慣れたタイプばかり。
流石にコレクターでもあり、この様な状態に難ありのものですら色柄の良いもの選んでいます。

・・・と、このコメント書いていて思い出したのですが、何ヶ月か前に一度だけ、マラティアから珍しいチュアルの紹介があり、すごく高いのでイスタンブルの方が安いよと答えました。
正直、今の相場がどんなものか全く分からなくなりました。
6/4 コレクション2「アンティーク・マラティア
マラティアで買い付けた、マラティア産と思わしきチュアル。
普段はとても閑散としている絨毯屋のバザール、私が行くと、少しですが人が集まってきます。
ただよく見ると集まる人にも派閥があるみたいで、いつも世話になっているのは若いメンバーの仲良しグループです。
その中でも一番世話になっている方の、小さな店の壁に掛けてありました。
勿論、欲しいのは山々ですが、最初の提示価格は以前より60%増しの金額。
さすがに友達でもそれは厳しい。
すると、表にいたバザールでも少し顔のきくボスがやって来て、素晴らしく流暢な英語で商談の手伝いをしてくれます。
他の都市と違い、マラティアは共同体意識が強く、互いに助け合いするのが普通のようです。
それで、商談をまとめる為、いくらで買っていくらで売ろうとしているのか、なまめかしい話があり、最終的に、少しでも利益があるなら売って仕舞えと。
しかし、オーナーはもうこれは手に入らないし、高く買っているから、その価格では儲けが少な過ぎると。
すると、このまま壁に飾っておいてもお金にならないと、まるで自分の物のように諭して、店主が折れました。
今はもう、マラティアまで行ってもキリムそのものが無くなっており、彼はキリム屋を辞めて、今はアメリカ向けに安物の絨毯を売っています。
5/30 コレクション2「アンティーク・マラティア
古いマラティアのチュアル。
マラティアでもシナンのあるヤズハン市辺りで織られたものと思われます。
と、自分で書いてから、濃紺の美しいクルシュヌルを思い出しました。
元々はチュアルなので、ゴワゴワした張りのあるキリムを想像されるかもしれませんが、これは立派なキリムとして織られており、触れた感触もアンティークのキリムそのもの。
ただ古いだけで、偶々、天然色が使われているキリムとは一味違います。
そういえば、この六角形のギョル、オブルクのジジムにもこれと似たパターンがあります。
なお、これはマラティアでチュアルをたんまり買い付けた後で立ち寄ったカイセリで紹介され、その時はお腹いっぱいなので、いくら相手がオファー価格を下げて提示しても要らないと断り続けました。
ただ、触った時の感触が良く、これは良いものだなと感じたので最後には買い取りました。
飾りとしての用途がメインであると考え、修理代等に余計な経費を掛けていないので実現した価格です。
5/28 コレクション2「アンティーク・マラティア・チュアル
マラティアのオリジナルチュアル。
もうこれが少しでも年代が若い物なら何の迷いも無くカットし、2枚のキリムとしてご紹介するところですが、これは100年近くあります。
時折、マラティアの袋物には年号が織り込まれているものがあるので、それを基準にして考えます。
ダメージは、上端の小さな穴だけ。
この手のチュアル、糸が艶々して発色が良いものはそう滅多にありません。
実際に手にとって運ぼうとすると、手にずっしりくる重み、クッタリした感触はとても新しいものには真似ができません。
今や総化学染料のボロいチュアルですら、これ以上の価格で売られているのはご存じの通り。
下手をすると、片面だけでこれくらいは取られます。
しかし、直接マラティアに行って、複数のチュアルの中から一番良いものだけを買い取っているので、この価格で今は提供可能です。
が、次はかなり厳しいです。
5/23 オールドM3「シャワック」2枚
シャワックの残り半分。
おそらく姉妹で分業したものなので、それぞれのカナット毎に微妙に模様の絵姿が違います。
手仕事ですし、模様の形は決まっていても、人によって個性の違いが出るのは当たり前。
撮影していて、確かに、何かクセが違うなと感じました。
ただ片側だけは経糸の一部に赤色を混ぜてあり、姉妹でどちらが誰のものか分からなくなるのを避けたのだと思います。
どちらかと言えばキリムで織られる事が多いものなので、彼らの文化の理解の一助としてこのジジムも個性的なシャワックの文化として楽しんで頂ければと思います。
他にこれと似たタイプは見つかっても、これ位立派なジジムはまず見つからないでしょう。
そもそも、シャワック自体が、今市場にあるだけで、今後とも入荷がかなり厳しい状態です。
※今既に買い付けてあるものを除いて。
少し高いので買い取っていませんが、古い絨毯もお勧めです。
5/21 オールドM3「シャワック」2枚
シャワックの1/4カット2枚。
後日、もう半分を掲載します。
始めてこれをみた時は、よくぞここまで手の込んだもの作ったなという感想。
ただ、チフカナットのままでは売れないと思い、「これは要らないよ。」と断りました。
すると余程売り切りたかったのか、オーナー自ら、カットを提案してくれましたが、折角長い年月を乗り越えてきたキリムをカットするのは気が咎められ、相当考えました。
事実、後から写真を見直して、カットするのは辞めてとお願いしたくらいです。
ただ、届いた実物を見ると、これはカットの方が良かったと思いました。
チフカナットでこの絵面は少し重い気がします。
その上、このタイプは一段ずつ模様を積み上げていくため、カットしても模様に途切れた感が殆どありません。
チフカナットなので、次の2枚も同じデザインです。
ただ、この手のキリムは、姉妹で分担する事が多く、左右で微妙にデザインや趣が異なるので、お好みでお選び下さい。
また、シャワックのキリムは明確に中央部分というものがありませんから、大体、この辺りと思うところでカットしています。
私自身、どれとどれがペアなのか分かりませんでしたが、幸い、こののカナットは経糸の一部に赤い色糸を混ぜてありました。
キリムの中に隠れ、見えない部分にこういう仕草をしているのも彼らならでは。
流石にチフカナットであると、ディープなクルディシュの雰囲気が充満した面持ちとなりますが、このサイズなら気にせず、敷物飾りとしても有意義に使えます。
5/16 オールドL1「シャワック
シャワックの大判、二枚目。
マラティアで見つけた時、直ぐに、同じものが出て来たと思いました。
同時に、 私の中に比較対象の材料になるキリムがあったので、これは良いものだと分かります。
価格を尋ねると、悪くはありませんが、これをイスタンブルまで運び、後のケアをしていたらそこそこの価格に落ち着きます。
遥々マラティアに来て、それが安いと言えるのか微妙です。
で、その時、試しにこの産地について尋ねたのですが、良く分からないらしい。
私もこの時点では、分かっていません。
互いに良くわからないまま商談したのですが、このオーナーはシャワックのコレクター。
後で考えるとなるほどですが、その時はつゆ知らず。
そして、マラティアからイスタンブルに戻り、キリム屋街を歩いていると、声がかかり、暇なので店内に入ると、相手も来るとは思っていなかったようで、少しビビり。
彼は、マラティアのピュトゥルゲ出身のクルド人。
そこで、私のマラティアでの奮闘記を話すと、彼もこのキリムを持っていると写真を見せてくれました。
そこで、これがシャワックだと知り、全てを理解しました。
因みに彼曰く、このキリムの方が古くて物が良いのに、安く買っていると褒めてくれました。
5/14 オールドL1「シャワック
シャワックの大判キリム。
ずっと前にイスタンブルで買い付けたものです。
当時、このキリムが何処から来たのかキリム屋も分からず、見た目からハッキャリのヘルキだという事で一同納得しました。
それから年月が経過し、マラティアに行く様になり、地元の人との付き合いができて、このキリムがシャワックだと知りました。
地元の業者さんなら誰でも知っている位、当たり前のように言われていました。
シャワックは細長いキリムという印象があるので、これもそうだと知り、その緻密さからなるほどと思う所もあれば、幅広のキリムを水平機でどうやって織ったのだろうと複雑な印象でした。
その後、3度ほど同じタイプを見かける機会があり、殆ど同じ色彩と模様だったので、このタイプを織る部族系統があるのだと理解するようになりました。
なお、もう一枚、同じタイプのシャワックを持っていますので、この次にご紹介します。
5/ 9 オールドL1「ガジャリ
総天然色のガジャリ。
古いものなのに状態が良く、見た目も面白く、普通に使える大判サイズのキリムです。
確かに、ガジャリはそれ程高いキリムではありません。
しかし、天然色で無傷、オリジナルのままとなれば、そういう訳にもいきません。
マラティアで直接地元の人から買っているので、この価格で提供できますが、普通に考えて、相場はこの2倍位が妥当。
もし、最大の利益を追求するなら一枚の幅が広いので、バラバラにして販売します。
ただ、これはその造形がユニークであり、バラしてしまうと、面白さが半減してしまう気がします。
100年近くも前に、片田舎のクルド人の家庭で制作されたガジャリは、この姿そのものが作品であり、それを今の時代、当時の人の気持ちを偲んで使う事に付加価値があります。
そう考えると、お金儲けのために切り刻むのはどうも好みではありません。
5/ 7 オールドL1「ペルデ
中央アナトリア、ヨズガット地方で織られたと思われるペルデ。
もしかすると、過去に見逃したかもしれませんが、このタイプは初めてです。
もっとも買い付けたのは、5年以上前のこと。
全てのタイプをご紹介する事はできませんが、これは色柄が良く、当然ながら、細い糸で織られた品質の良いキリムだったので気に入って仕入れました。

それにしてもよく考えたものです。
赤白部分には、経糸の配色を変えて微妙なチェック柄とし、全体としては、縦縞模様のキリムになりますが、房の配色を変えて入れる事で、ジグザグの流水模様となっているので、平面的で動きのないキリムに躍動感が生まれます。
それが立体感のある房で出来ているのですから、より一層そう感じます。
他にないインパクトのあるものなので、目につく場所に飾って頂くとかなり目を惹くと思います。
4/25 コレクション2「アンティーク・マラティア
マラティア方面で織られたキリム。
色合いといい一目見てマラティアですが、どの地域のものかと考えた時にふと分からなくなります。
そこで櫛模様を得意とするアダナ・レイハンルではないかと考えると、それはそれで納得できる部分とそうで無い部分が残ります。
周知のようにレイハンルは櫛模様のメダリオンでも凹み部分は隙間を空けておき、髪飾り等の模様を置きます。
この櫛模様を延々と連ね流水模様を描くパターンは、やはりマラティア、中でもクルドのクレイジーなこだわりだとすれば、色合いも説明がつきます。
マラティアのキリムであれば、オリジナルの長さで3mを切るサイズは少なく、この事からも長椅子の上敷き等の用途が考えられます。
まわりくどい説明になりましたが、古い時代の鮮やかななすび色の現れた上等なマラティアです。
4/23 ジジム4「カラプナル
古くて質の良いカラプナルのジジム。
大きさはそれぞれ違いますが、小さいものからМサイズ相当のものは、大抵お祈り用です。
ただ、ジジムにはミフラブ模様又はそれに変わるものが殆どありません。
偶々、今回のものは上に突き出た角模様があるので、それと分かります。
場合によっては、この角が1本だけの時もあります。

くどいですが、何十枚というその年のストックの中から買い付けているのはほんの僅か、今ではもう買うのをやめていますから、これらは全て何年か前に買い取ったものです。
今でもジジムは見つかりますが、買い付けるというより見ている方が多く、カイセリ方面に行く度、新しい発見があります。
もしも安くて良いものが手に入れば買い取るかもしれませんが、豊富な在庫がありますから、余程の事がない限り仕入れはしません。
4/18 ジジム4「オブルク
オブルク又はカラプナルのジジム。
産地について、以前から気になっていた為、カイセリのコレクターに確認してみました。
すると、彼の答えはオブルク/ウブルク。
てっきり、カラプナルと答えると思っていたから、少し意外でした。
そこで、「何故なのか、このデザインだとカラプナルなのでは?」と、尋ねました。
すると彼は、「デザインは確かにそう。でも細部はオブルクと同じだし、この立派な房を見て。こんなに仕事が良いのはオブルク、ウールも柔らかい。」
地元で4代も続くキリム屋というのも、伊達ではありませんね。
しかしながら、賢い彼は、仕入れた時からいくらで売って、儲けがいくらになるかまで決めていたので、一向に値引きに応じません。
終いにはいつもの手、「もう要らないから。」と本気で断りました。
今度は相手が折れましたが、こちらも簡単に判断を覆すのは納得がいかないので、「安くして貰っても要らない。」と言ったものの、未練が残ったので最後には買い取った次第です。
ただ、模様が踊っているのは想定外で、中々、仕事は上手くいきません。
4/16 ジジム4「シワス
シワス辺りで織られたと思われるジジム。
見た目の良さに加え、飾りに使うにも手軽なこのサイズ、安くは売ってくれないと見た時から思いました。
ですから、価格交渉は避けて、相対的に安価なカラプナルではないのかと、切り崩しにかかりました。
相手もこの業界では物知りとして知られている事もあり、しばらく、本気での検証を行う事にしました。
やはり羊の角はデザイン面でカラプナルが優位になりますが、産地を決めるのは、むしろボーダー部。
しかし、これも決め難い。
ただ、房の始末はシワスですし、隙間なく模様を詰め込むのはクルド系のよう。
コンヤはもう少しスッキリして均整のとれたデザインが好まれます。
やはりシワス方面というのが妥当なのでしょう。
4/11 ジジム4「オブルク
オブルクの白ジジム。
最も定番のものですが、中々奥が深い。
先ず、最近は、この3×3のギョルのものが少ない。
稀に出てきても、ややボッテリしているか、色の組み合わせが悪いのか、私の考えるオブルクではありません。
それでも、これはというものがあるにはあります。
ただ、お祈りに使うと、踏み込んだ部分のジジムは擦れていますし、白いジジムに汚れは致命的。
ですが、トルコ人はそう考えないらしく、上等の白ジジムを靴で歩く店内、それも入り口近くに敷いていたりします。
案の定、半年後には汚れていますが、その時になってから、これは要らないか?と聞いてきます。
汚れる前なら買っても良かったですが、何故わざわざ汚すのか、私たち日本人には理解できないところがあります。
4/ 9 コレクション1「アンティーク・ホタムシ
最も広く知られているホタムシの大作。
小さなベレケット模様を連ねて出来上がる、極めて職人気質の高い作品であるのは勿論、このタイプにありがちな些細なミスが皆無であり、一般家庭と言うより腕利きで知られるファミリー等に依頼して制作されたものかもしれません。
元々トルクメン人は忍耐強く、手仕事に卓越した腕前を持つ人達です。
そんな彼らの職人集団であれば如何に卓越したキリムを生み出す事ができたのか、これを見ているとよく分かります。
当然、この手のキリムは誰しもが欲しがるキリムであり、その価値を知る者ならお金を積まれてもそう簡単には手放しませんから、もしかすると、跡を継いだ家族が売りに出した可能性も考えられます。
これを手に入れた当時はアンティークをバンバン買い付けていた時代で、その時は、また次がある位にしか思っておらず、正直、出費が増えただけで、嬉しくありませんでした。
ただ、売ってくれた卸屋は、「カタログデザインだ。知っているのか?」と、珍しく恩を売ってきたのには少し意外感がありました。
私より古くからこの道にいる彼がそれほど自慢するの?と思いましたが、最初の20年程は貧しい生活をしていましたから、この手のキリムには縁のない時代だったのだと思います。
ともあれ、これを入手してから数年が経過、この様なキリムは姿を全く見なくなり、幸運にもこれを見つけたのが最後でした。
4/ 2 クッションカバー「カシュクリ絨毯」「アンティーク・ベラミン/バクティアリ(追加)」各2枚
カシュクリ絨毯のクッションカバー。
同じカシュカイ系統でも上のランクにある絨毯で、カシュカイの大らかな装いがより精巧になったものと思って頂いて大筋で間違いありません。
事実、パイルはとても緻密に叩き詰めるようにして結ばれており、折り曲げる事も不可能な重厚さです。
ただ、それ程古い絨毯ではなく、およそ50年弱程度と中途半端な年代。
ダメージのある絨毯を丸ごと一枚買って加工したのですが、小さなダメージが多かったため、クッションカバーと小さな絨毯それぞれ2枚しか取れず、それぞれに加工賃がかかってしまい、採算が取れない位の微妙なラインになりました。
在庫として抱えていても何の利益にもなりませんから、安く販売します。
なお、ミニ絨毯の方はまだ加工が終わってないのでまだ現地にあります。
(申し訳ありませんが、個別のお問い合わせにはお答えしておりません。)

べラミンのクッションカバーは、何故か前の配送から漏れていた為、今回2枚追加です。
最初の掲載では「バクティアリ」と記していましたが、キリムの品質が良いのでべラミンだと思います。
とても美しい天然色のオンパレード、かつ、フィールドど真ん中です。
今回、改めてじっくり見て、黒い部分がこげ茶、濃紺、限りなく黒に近いこげ茶の3色がある事が分かりました。
掲載済みのものも同様に濃紺が使われているものがありますので、お問い合わせ頂ければお調べいたします。
3/28 ジジム3「シワス
シワスのジジム&キリム。
折に触れて記してきましたが、シワスのキリムは品質に優れています。
細い糸を使い、密に織り上げられるので、これと似たデザインのアフヨンよりずっと手間暇が掛かっています。
新しいキリムの様に、所要時間=価格ならシワスは高くなりますが、オールドなので価格は変わらないどころか、場合によっては安い事すらあります。
では、何故が安いのかといえば、シワスには化学染料のオレンジと黒の縞々模様が多く、品質が良い割に人気が低いからです。
その点、これは天然の赤が使われたそこそこ古いキリムなので、上の価格帯にあります。
ただ、現地近くであり、卸屋に売っている仲卸さんから買い付けているので、安く仕入れる事ができています。
以前は、一回り、二回りも小さなサイズがこれと同じ価格で販売していました。
3/26 ジジム3「フェティエ
フェティエの赤いキリム+プトラックのジジム。
このジジム、イスタンブルの卸屋の下で長く働いている修理人が勧めてくれました。
何でも、私の好みのキリムだと見て分かったので、取っておいてくれたようです。
若い頃からずっと修理をしていますから、良し悪しは一瞬で分かります。
ただ、それが売れるかどうかは分からないのが難しいところ。
ただこれだけは、彼が手に持って、いつ披露しようかと抱えていた時から、良いものだというのは雰囲気から分かっていました。
古くて良いものは輝きが違いますから、どんなにたくさんのボロキリムの山に埋もれていても一瞬で違いが分かるものです。
卸屋は、自分の右腕の彼が勧めているキリムですから、その顔を立てなくてはなりません。
一方、私も彼の親切に応えたい。
その為、少しの価格交渉でこちらの希望価格まですんなり落ちたので買い取りました。
3/19 オールドLランナー「アンティーク・シャサワン
シャサワンのカットキリム。
ヨーロッパから出てくるものの場合、大抵、カットされたものがペアで見つかり、これもペアで出てきましたので、何処かの邸宅で飾りとして使っていたものだと思います。
ただ、その様な素振りが感じられないのが不思議なところ。
覚えていらっしゃる方があるかもしれませんが、1枚だけが先に来ましたので、それは掲載・販売済みです。
これは2枚目となり、過去のものと数値を比較してみると、20㎝長くカットされていました。
天然色が美しいキリムなので、ソファーの上に置いたり壁等の飾りにしたりするのが、一番目を惹くと思います。
3/12&14 アンティーク・タブリーズ絨毯・クッションカバー
タブリーズの絨毯クッションカバー。
絨毯として販売するつもりで買い付けたので、古いペルシャ絨毯の修理ができる人を探してもらうのに約半年かかりました。
そして、イスタンブルに行って実物と対面、画像を撮影して、修理の話をしました。
その時の説明では、イランから来ている腕利きの職人が引き受けると言ったそうで、修理代金が何と2,000ドル。
その職人曰く、修理があると分かるようならお金は入らないというもの。
それでも高過ぎます。
少し考えて、これはある意味詐欺だなと思ったので、他の店に絨毯を運ばせて、それからじっくり対策を考えました。
悩ましい古い修理ですが、修理そのものはとても上手い。
ただ色合いがほんの少し薄いだけ。
最後の手段として、パイルを染色する方法がありましたが、高価な絨毯にその手は宜しくありません。
いろいろ相談しながら、考えた末に、クッションカバーしか方法がありませんでした。
少し前に発注したものなので、いつもの工房で制作してあります。
絨毯は2度洗いしてありますので、パイル表面はとても綺麗、古いタブリーズのパイルはこんなに滑らかなのかと感心されることでしょう。
また、絨毯の画像はパイルがある分、暗く写りがちなので、明るく写るように努力しました。
携帯端末で御覧になると、実物よりかなり明るく映し出されると思います。
実物の色合い等は、全体像を参考にして下さい。
価格については、60×40㎝、 50×50㎝、40×40㎝の3パターンを面積比で基本価格を設定した上、デザインが良くてパイルも良好な
フィールド部分は数が少ないので割高にしています。
いずれも、パイル残り具合などを見比べて反映しましたが、相対的にボーダー部分はパイルがよりリッチな上にデザイン性に優れているにも
拘わらず、数量が多いので安価な価格設定です。
アンティークのタブリーズ、フルパイルのボーダーで1万円というのは二度と無いでしょう。
この状態で残っているのが奇跡なくらいですから。
なお、カットに際して、破損のある部位は外していますが、一部ベージュ色の部分にイランで行われた修理があります。
この修理は穴を塞いだのではなく、薄くなった部分のパイルを入れ替えて使っていたものと思われ、余程、大事に使っていたものだと思います。
※折り返し部分の絨毯の割れを防ぐため、必ず、中綿を詰めてご利用下さい。
外表に緩く巻いて包む予定です。
2/28 オールドLランナー「アナムル」2枚
アナムルのキリム2枚。
殆ど使われていないのではないかと思われる上に、とても赤色が美しいキリムです。
いつもはイスタンブルの卸屋から買い取っていましたが、この赤色だけのものは高く売れるからと2倍以上の価格を言われ、買うのを辞めました。
私もトルコに通って長いので、この手のキリムがどうやって売買されているか知っています。
普通はまとめて50枚くらいの山を丸ごと買い取るので、基本、原価はどれも同じです。
確かに、穴の開いているものは加工品にしかなりませんから、良いものは高く売るのが筋です。
しかし、2倍というのは、どう考えても足元見ています。
そのため、他の町に行って、赤いアナムルはあるかと尋ね回ったところ、カイセリで見つけたのがこれら。
でも、そのカイセリのキリム屋もしたたかで、「イスタンブルではいくらだ?」と聞いてくるものですから、こちらも値上げ前の安い価格を言い、それより安いなら買うが高いなら要らないとキッパリ。
これで、この勝負は勝ちました。
相手は質問を間違えたと思います。
余談になりますが、この手のキリムは、経糸を持ち上げて機織りのような形で織り進むので、織り目が整い過ぎて修理すらままならない高品質であり、幅が80cmを超えるものは織るのが難しいので、まず見つかりません。
2/26 素敵な絨毯「アンティーク・タブリーズ
タブリーズの古い絨毯。
単に古いだけのタブリーズ、色柄と状態さえ気にしなければ直ぐにでも見つかります。
ただ、大抵はパイルが擦り切れているのと、とても大きく、12平米くらいあります。
大きければそれだけ修理にも費用がかかるので、中々買い手が見つかりません。
景気の良い頃であれば、リッチな欧米人がその邸宅で使う為に、金額等は気にせず、色柄さえ好みなら、少し眺めて即決で買って行きました。
しかし、米国からは渡航注意情報が出され、リッチな人は他の国に行くようになり、増えたのは、単なる観光目的で来るアラブ人、そして、1週間450ドルの破格値でやってくる団体ツアー客。
どうしてこんな絨毯を買うでしょう?
古いペルシャ絨毯は、パイルが擦り切れて薄くなったものですら、私の様な外国人業者が買おうとすれば、3,000ドルが相場、値切って2800ドルが限界。
(※カシャーンのアンティークです。)
これは、業者への卸価格なので、市販価格となると良心的なお店でも80~100万円近くになると思います。
2/21 コレクション2「アンティーク・.カラジャダー」2枚
カラジャ・ダーのチフカナットをバラしたもの。
初めてこれを見た時はチフカナットにしてありましたが、左右の色目は微妙にずれていました。
それを無理やり合わせているのでキリムは凸凹していましたし、房の部分は編み込みに巻き込まれて、とてもこのままでは敷物には使えないものでした。
でも、彼らはきっとそのままで使っていたと思います。
そういう人達です。
その後、彼らの生活スタイルが一変し、使用場所の無くなったキリムは仕舞われていた筈。
彼らの居住地だと、土地にかかる税金は気にしなくて良い位ですから、使わなくなったものは何でも仕舞っておく事ができました。
しかし、マンション等の住まいに移ると収納スペースも限られる為、已む無く放出されるというケースがありますが、それならばもっと早く放出されても不思議ではありません。
この2枚は割と最近、マラティアに出回ったものなので、持ち主の家族に何らかの事情があったのでしょう。
事実、マラティアの裕福な家庭は売らずにキリムを持っている事が多く、人目につくと、売ってくれという話が出ますから隠してあるそうです。
参考までに、ここに2枚揃った状態の画像を貼っておきます。
2/19 絨毯ML「マラティア・シナン
シナンのお祈り用絨毯。
運良く、マラティアで見つけて買い取りました。
パイルがほぼフルに残っており、織り目は整っている上、単調なデザインが多いシナンにしてはかなり凝ったデザイン性が自慢です。

マラティアには外国からの買い付けが殆ど来ませんから、地元のキリム・絨毯屋は近隣都市、主にイスタンブルの業者に転売する事でやりくりしています。
以前、買い付けしていたカイセリの業者も、実は、マラティアまで買付に出向いていました。
きっとこちらで買い取らなければ、他のトルコ人業者に売っていたと思います。
そして、イスタンブルに届くまでには複数の業者を介するので、価格が実に2倍にもなるのです。
ただ、遥々マラティアまで行っても、年々、安くて良い物は減るどころか、皆無に等しい状態。
携帯が普及している今、手に入れた品物は、顔馴染みの業者にメールで転売している様で、店頭に残っているのは売れ残りだけという有様。
もうマラティアを訪問する事はないかもしれません。
イスタンブルよりも食事も安くて美味しく、遊び感覚で立ち寄るなら良いかもしれませんが、仕事としてはもう終わった気がします。
2/14 絨毯ML「ニュー・マラティア
トルコ製の新しい絨毯3枚目。
おそらく他の2枚と同じ色糸を使って、違う織り手に依頼して制作されたのだと思います。
ただ、経糸が他より僅かに細いので、別の機会に紡いだ糸かもしれません。
いずれにしても、実感として感じられる程の差異ではなく、折り返した時等に伝わってくる微妙な質感の違いに過ぎません。
それでも結び目は良く詰まっており、この大きさなので、重厚感もあり、保温性に優れます。

なお、これらは他のマラティアで買い付けたものと一緒に、カイセリの友人に送り、そこでまとめてアクサライのクリーニング屋に運んで洗って貰っています。
アナトリアでは修理・クリーニング共に1番の優れた職人さんがいる町です。
そこで、一番腕利きと聞いた工房に依頼してあります。
(指定しなければ、安価なクリーニング屋に送られ、安物の洗剤を付けて洗い、ろくに濯がれず、洗剤の粉が残っている事さえあります。)
そして、洗い上がりをそのままストレッチ工房に送り、それをカイセリに戻して、数日後に輸出手続きを取りました。
絨毯は安価ですが、高価な絨毯と同等以上の手間をかけていますので、この手間賃だけで本当なら1万円位掛かる所、友人に頼んだので、完璧な仕事でありながら本場ならではの価格で仕上がっています。
ここまでのケアを施したので、欲を言えば、もう少し上の価格帯で提供したいものです。
それに、ここまで手配できる日本人は他にいないと思います。
2/12 絨毯ML「ニュー・マラティア
トルコ産の新しい絨毯2枚目。
写真では水色が典型的な化学染料に見えますが、実物はほのかに緑の気配が感じられ、古い絨毯の様な色むらさえあります。
化学染料ならほぼ均一に染まりますから、化学染料なのに敢えて色むら作っているとしたら大したもの。
もし、天然色だと言われても、そうなのと思う位の出来栄え。
もし、これが10万以上円もするような絨毯なら天然染料かもしれませんが、直接コード番号を書き込む位なので、やはり化学染料なのでしょう。

かつて、このデザインのお祈り用絨毯が、ベルガマの山間の土地で若い女性によって盛んに織られており、とても柔らかい品質の良い絨毯は人気を博し、ブランドになりました。
今はカタログでのみ見られます。
2/ 7 絨毯ML「ニュー・マラティア
マラティアで買い付けた新しい絨毯をご紹介します。
3枚あり、1枚ずつ掲載していきます。
普段、この手の絨毯は一切買い取りませんが、今回は破格値でしたので少しだけ買い取りました。
以前に、マラティアで絨毯を織っている工房からセールスを受けた事があり、今回の設定価格は、その原価+輸入にかかる諸経費程度。
この絨毯、織るだけでも1ヶ月では難しいでしょうから、新しい絨毯でこの価格はあり得ません。

商売上手なら安く買いました等とは言わず、マラティアの手織り絨毯、フカフカで手触り最高!、天然色ですと書けば、2倍の価格でも売れます。
でももし、将来、その嘘がバレたらどうなるでしょう。
お客様は、不満はあるけど、今更、文句付ける訳にもいかないという気持ちになるでしょう。
安く販売しても利益が出ますので、ここは正直にご紹介します。
2/ 5 オールドL3「ベリタン
ベリタン部族の大判キリム。
不思議なもので、イスタンブルで通用するキリム用語とマラティア等のローカルでは結構違うところがあり、キリムや絨毯がそのまま地方都市名や部族名で呼ばれています。
それがクルド語だったりするので、ネット検索しても見つかりません。
ただ、ベリタンだけはマラティアのキリム屋、何処に行っても通用したので、かなり有名な様子。
もしこれが、どうでも良いキリムなら、わざわざベリタンの名で呼ばれる事はありません。
マラティアで珍しく自分の店舗(倉庫のようです。)を持つオーナーが一番に披露してくれた、彼が持つ一番いいキリムがこれだったのです。
大きなキリムなので、これくらいスッキリしたデザインの方が日常使いには向いている上に、耐久性もあり、品質も良い物です。
1/31 クッションカバー「アンティーク・.エルサリ・絨毯
先にご紹介したエルサリをクッションカバーに仕立てました。
あのままの状態では買い手が無く、さりとて、これほど精巧なトルクメン絨毯だと修理代金が絨毯原価以上に高くなるからです。
遥か以前、イスファハンのオールドバザールを現地人と回っていた時、年代の若いトルクメンの高品質タイプを修理しているのを見て、驚きました。
経糸を隙間なく、物凄いテンションで張りつめてあり、パイルを入れる隙間が見つからなく、これで完了なのか?と思ったくらい。
その強烈な経糸と抑え糸を噛ませてある所に、一目ずつパイルを結ぶのです。
しかし、大変な作業の割に、修理糸には輝きが無いので、同じ色糸を織り込んでも光の具合により違う色彩になります。
細いパイルを埋め込んで誤魔化す事は簡単ですが、それなら、修理した意味合いも半減してしまうというもの。
カットに際しては、小さな穴等を避け、無駄になる部分を極力減らす為に、サイズはまちまちです。
また、フルのパイルであっても、部分的に薄い部分が点在しているため、一枚ずつ慎重に見た上で、価格を調整しました。
基本、46×46cmサイズの中に部分的にパイルの短い所があるだけ、言わなければ分からないくらいですが、気持ち、価格調整してあります。
なお、面積比の価格設定なので、二度とは出来ない大きなサイズに魅力があります。
それでも、単価が高くなったため、いつもより利幅は低くしました。
1/29 オールドL3「フェティエ
フェティエの小振りな大判サイズ。
このサイズも時折見つかる事もありますが、縞々模様だったり、赤一色のキリムの上にジジムがポンポンと乗っかっているタイプです。
これだけ手の込んだキリムは見た事がありません。
この込み入ったデザイン、フェティエの様な織り手任せのやり方だと、もっと歪な形になると思うのですが、これはそれなりに精巧です。
こんな模様を織る位ですから、それなりの腕前があったと言う事なのでしょう。
同じサイズのキリムでも、縞模様タイプと比べて何倍も時間と手間が掛かっていると思いますが、オールドなのでその分は余り加味されていません。
1/24 オールドL3「パムッカレ・チルプ
ご存知、パムッカレ地方のチルプと呼ばれる椅子にかけて使うキリム。
この地方のキリムは色合いが良く、業者の間でもとても人気が高く、特に数量の少ないチルプは、良いものは勿論、私なら絶対に要らないと思う物ですら売れていきます。
その為、卸屋が一年掛けて買い取ったキリムの山に誰が一番にアクセスするかによって、入手の可能性が大きく左右されます。
当時は、卸屋もチルプの在庫切れが続き、2年振り位に買い取った品物の中にこの一番良いものがありました。
相手も高く売るつもりなので、私にも50ドル増しの料金を提示してきました。
流石にそれは無理だと言うと、何枚買うのかと聞かれたので、3枚買い取る事にして、気に入らない1枚は後でキャンセルして、やっとの事で少しだけ安く手に入れました。
1枚位は良いものを見本に持っていても良いかなと思って買ってありますが、それでも希望価格よりは何千円か低く設定しています。
1/22 素敵な絨毯「アンティーク・トルクメニスタン・エルサリ
トルクメニスタンはエルサリ族の絨毯。
記憶を頼りに、元のサイズはキリムの部分を含めて大体、3×2m程だったと思います。
店主の話によると、随分前に仕入れたらしく、何と2枚ペアでありました。
見比べると、殆ど同じデザイン。
もう片方の絨毯に大きな修理はありませんでしたが、全体的に使用感があり、これよりは少し色合いはこなれ、古い感じがよく出ていました。
その分、全体的にパイルがこれより短くなっていました。
どちらが欲しいかと言われれば、なんの躊躇もなくこちら。
古いエルサリで、例え壊れている所があっても、フルのパイルが残っているものなんて、今時、そうお目にかかれません。
ただ、良い絨毯ほど修理は難しいものなので、これはまた別の形で登場して貰います。
1/17 オールドM2「トロス
いわゆるアダナ・トロスキリム。
アダナにも似たデザインは勿論ありますが、それらは同じ模様を何度も繰り返して使ってきたステレオタイプ的な印象があるのに対し、これは、織り手の相違工夫により創り出された為、キリムが持つメッセージ性が伝わってきます。
個人の好き嫌いは様々であり、何もこのキリムが特別なものではないかもしれません。
それでも、見た途端に何か伝わってくるものがあるのは、アンティークの他には少なくなってきています。
制作されて何十年も経過したにも関わらず、こうして、当時の制作者の心情等が感じ取れる作品は、実用品+アルファの楽しみ方ができるでしょう。
1/15 オールドM2「クルホユク
クルホユクの小ぶりなお祈り用キリム。
毎年のキリム探しの際に、ふとこの一枚だけが出てきました。
最初見た時はカイセリのサルズだと思っていたのが、よく見ると、クルホユクでした。
中央部のミフラブが、しっかり自己主張しています。
クルホユクはどこかかっちりしている印象がある中、これは古いせいか、大らかな様相を含んでおり、見た目は愛可愛いらしく、触れてみると、その品質に感心します。
サイズは小振りですが、原価が安くならないため、これでも頑張った価格にさせて頂いています。
詰まる所、持ち運び用なのか否かという事です。
1/10 コレクション3「カイセリ・マンチェスター・絨毯
昨年、マンチェスター絨毯を2枚ご紹介しました。
それらは、ヨーロッパに出回っていたものでした。
房がとても短くなっており、ゲチキ(抑え糸)は隠れているのでコットンの良さが分かり難いものでしたが、今回はソフトなコットンにも触れて頂ける上に、パイルの結び目の細かさ、肌触りの良さに驚かれる事でしょう。
柔らかいパイルは、これから使う程に艶が出てくると考えると、ワクワクします。
反面、このマンチェスターを使い込んで良いのかという迷いすら感じます。
日常品なら安い絨毯で十分かもしれませんが、+αの満足感を望まれる方に向いている様に思います。
これもそう大きくはありませから、重さ的にも壁掛けに出来なくも無いです。

日本ではこれより品質も程度も低いものに、凄い高値が付けられています。
他に代わるものが無いからです。
もし、このサイズのイスファハン等の絨毯で、同品質、古いものならいくらになるでしょう?
しかも、これが最後の一枚、又は二枚目の可能性が高い。

更に余談になりますが、マンチェスター絨毯にはイランのカシャーンにもあり、マンチェスター産のウールと謳われているものがありますが、そっとしておいて下さい。
それだけ情報が無いという事であり、間違いも貴重です。
1/ 8 絨毯ML「アンティーク・.ヤムット
ヤムットの古い絨毯。
イスタンブルの目抜き通りにある店なのに、売れ行きが今ひとつ芳しくない店から買い取りました。
店主はトルコ人の絨毯屋なのに、押しが弱く人の良い所があり、周りからは慕われて、いつも同郷の仲間が集う、そんなお店です。
私自身、何も買うつもりはなく、それでも半年ぶりのイスタンブルに到着した翌日なので、挨拶しようと店に入った次第。
すると、店主自慢のこれが出てきました。
ダメージのある絨毯は、普段買いませんが、これは見た途端に別格だなと感じました。
普段、絨毯は敷いている状態で裏面は見えませんが、この品質は持っているだけで嬉しくなるくらい上等で、色彩はテッケにしか見えません。
土地柄、目の超えた顧客も訪れ、これを見つけてはそう言った絨毯談義が始まり、人によっては120年だという者もいたそうです。
たぶん、目が揃って品質が良いからだと思います。
しかし、120年前のトルクメンなら赤は更に強く、所々に黄色が入り混じってくる筈。
まぁ、こうして破損があるものは、稀に良いものが見つかるので、そう言った憶測を呼ぶものです。
真面目に考えて、この目の細かさだと100年は超えている程度、後は経年の様子等から少し加算したのがこの年代です。
1/ 3 コレクション1「アンティーク・シャルキョイ
シャルキョイの超特大サイズ。
特にこの様なキリムが欲しかった訳ではなく、ただ、何か良い物があるらしいと聞いて、ふらりと訪問したら、これが出てきました。
予感はしていましたが・・・
いつもはキリムを納屋に収納してある彼が、キリムを探して家の中に入るのは初めて。
そして、手際よく折り畳まれた赤い物体が出て来て、いざ、広げ始めても中々全体像が見える様な場所がありません。
その時は、「誰がこんな巨大なキリム買うの!」と他人事の様に思っていました。
しかし、場所を変えて全体が見える場所に広げて貰うと、当然、凄く見応えします。
想像してみて下さい、目の前一面がこのシャルキョイで覆われるとその場の雰囲気どころか空気さえも一変、目の前が急ごしらえの美術館のようになります。
これを広げて見せるオーナーの何と自慢気な事でしょう。
素直に、「こんなキリムを所有できるなんて羨ましいなと。」という気持ちが起こってきます。
既にそういうキリムも持っていますが、どちらかというと玄人好みするタイプ、対して、このシャルキョイはキリムを知らない人、誰でも息を飲む美しさがあります。
しかも、価格は高いとはいえ、買えない金額ではありません。
ただ、転売となると価格もそうですが、サイズ面で日本では難しい。
少し交渉して、一度は諦めました。
お茶を飲んで歓談し、諦め半分でふっかけて見ると、相手も提示価格を下げてきました。
でも、そこからは互いに譲りません。
当然、両者の中間価格なら簡単に折り合いは付くと思いますが、それではまだ高い。
いつも夕食をご馳走になり、「いつでも遊びに来て、泊まってくれればいい。」という程の友人で、値切るのは心苦しいですが、高過ぎる価格は呑めません。
こういう時は欲しくない顔を見せると、相手が折れるもので、本気で困り果てた顔つきになったのでしょう、空気を読んだ先方が折れて商談成立の運びとなりました。
改めてじっくり見直すと、私達の想像に遠く及ばない過去の時代に卓越した職人技が発揮され、この素晴らしい作品が生み出されたものであり、何世紀もの経験の積み上げによる集大成がここにあり、今、同じ物を真似て作ろうとしても叶いません。
これは特に販売する事は考えていませんし、欲しいと言う方も中々無いと思います。
将来は、欧米に多いシャルキョイのコレクターさんに販売する事になるのかもしれません。

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キリムの店*キリムアートアトリエ
【Kilim Art Atelier】 キリムと絨毯販売
こだわりのキリムで作ったバッグや
クッションカバーも取り扱っています。