![]() キリムの店*キリムアートアトリエ |
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新着のご案内新着商品の見所や関連した情報を載せています。商品ページを見る前に、見た後にも目を通して頂けると、一層愛着が深まると思います。 掲載スケジュールは、こちら。 |
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![]() 4/30 |
![]() カシャーンの古い絨毯をクッションカバーに加工しました。 ペルシャ絨毯の中でもマシャド等と共に、最高峰として知られるカシャーン。 推定年代は、1900年。 文句なしのアンティークな上に、フルパイル。 「加工して下さい」と言わんばかりに、亀裂が何か所も入っていました。 クッションカバーにする分には破損部分は切り落とせば何の支障も無く、むしろ安くなるなら好都合。 下手にパイルが短く擦り切れたままで残っているより、加工するには最適。 伝統的な花柄模様が極上の天然色で彩られた、最高のクッションカバーが出来上がりました。 仮に、破損の無い絨毯として市場に出てくれば、現地で7,500ドル、日本ではその3倍位になるでしょう。 価格設定は、サイズ比で計算の上、希少な大き目サイズのフルパイルを微妙に割高にしました。 反対に、細長いサイズは、ほんの気持ち割安です。 この細長い2つは、破損部分を取り除いてある為、パイルの状態が極めて良い為です。 個体毎にパイルが純目・逆目があり、光の反射具合が違うので、色合いも若干違って見えます。 |
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4/23 | ![]() マデンの絨毯ヤストック、後ろ面無し。 地元のカイセリで手に入れました。 正直な所、マデンの絨毯に詳しい訳ではありません。 ただ、古くて綺麗なヤストック絨毯を見かけ、欲しいと思ったのが偶々マデンで、その値段にびっくりしたのでよく覚えています。 地理的に、トロス山脈から伸びる山並みの土地が広がり、放牧に適した場所だと思います。 パイルの毛並みは、ヤフヤルの様な柔らかさも保持しながら一定の強靭さも兼ね備えた、正に実用向きの絨毯。 価格が高い訳は、数量が少ないので、売る側も強気になるのだと思います。 円安の所為で高く感じられるかもしれませんが、ドルでは250ドル程度、以前なら販売価格が3万円位になったと思います。 |
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4/16 | ![]() 最後のピシニク。 オーソドックスなパターンですが、これぞピシニクという逸品です。 数枚を同時に制作する必要があり、制作者の頭の中にあるデザインを思うがままに織り進めたのでしょう。 そういう即興的な作品につきものの、生き生きとした表情が感じられます。 制作に関しては、外注という方法を選んだかもしれませんが、ピシニクの家庭の娘さんが絨毯を制作できないとは考え難く、家族内で分業して制作にあたった可能性もあります。 一つ前のピシニク(fc241)もそうですが、古い絨毯の藍染は濃厚で、古くなればなる程、黒に近い濃紺になります。 オレンジ色もとても強く染められていて、濃紺との組み合わせで負けないような色彩にしたのだと思います。 残念ながら、アンティークのピシニクはもう見つかりません。 コレクターが換金目的で売る等で、数点が出て来るだけです。 オールドであれば、こちら(ca310)に超破格値で掲載してある通り、まだ時折見つかります。 |
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4/ 9 | ![]() アンティークのピシニク3点目、残りは一枚。 これらはカイセリのコレクターから買い取ったものです。 もっとも、当時の私はこれらがピシニクであるという事すら知りませんでした。 ただ、古くて綺麗な絨毯を選んだら、それが偶々全てピシニクでした。 その後、マラティアでピシニクを買うようになり、聞くと彼はアドゥヤマンの出身で、ピシニクのあったと推定される場所、マラティアとの県境近くから来ています。 彼独自の仕入れルートを持っているのでしょう。 仮定の話として、後ろ面を切り離してアンティークのジジムと絨毯としてご紹介すれば、誰もヤストックから切り離したとは分からないでしょう。 しかもオリジナルのサイズのジジム、例え3万円でも安いと感じます。 これはそれにフルパイルの絨毯が付いています。 もし10枚見つかれば全てを買い取りますが、一枚だけしかありませんでした。 |
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4/ 2 | ![]() ピシニクのアンティーク・ヤストック。 カイセリの雑居ビルの一角にオーナーのコレクションを置いてありました。 基本的に販売しない方なので、陳列するわけでもなく、ただ積み重ねているだけです。 ドアを開けて初めて、「ああ、ここに絨毯があるんだ。」と分かる位。 トルコの絨毯屋は何処も同じであり、どうせ安物の絨毯だろうと思っていましたが、そういったものはほぼ皆無、どれもこれも珍しい物ばかり。 流石に生涯をコレクターとして過ごしてきたというだけの事はあります。 ピシニクの絨毯は多くが謎のまま、なぜ、ヤストックばかりなのでしょう? 以前、トルコ語の記事を読みましたが、その理由は書かれていなかったとお思います。 ただ、利用は分からなくても、ピシニクのヤストックは非常に優れているとのこと。 このデザインと色合い、何処かマラティアのシナンに似ていると思いませんか? シナンもヤストックが有名ですし、藍と赤色の組み合わせといい、背面の赤いキリム、糸質が良い点まで同じです。 シナンのヤストック絨毯はこれ程に高品質ではありませんが、何か通じるものがあります。 将来、その部族性なりが判明したら、きっと分る時が来ると思います。 |
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3/26 | ![]() テッケ族の中でも貴重なロイヤル・ブハラのサンドゥク(箪笥)品。 最初に掲載したヤムットと同時に買い付けました。 正直に言えば、これら買い付けに際して、実物を余り見ていませんでした。 諸般の事情により、カイセリとウルギュップ間を一日に何度も往復する事になり、友達の奥さんと子供が車の中で待っていました。 交渉する時間は短く、問題の無さそうな物を選びました。 オーナーに聞くと、テッケのサンドゥクルがあると言うので、「出してくれ」と頼んだところ、絨毯の大きな山をいくつ倒しても中々出て来ません。 次第に「嘘ではないか?」といぶかしく思っていた時、こちらが出てきました。 当時の画像、夜中の為、暗い画像がありました。
未使用品の所為かな?くらいにしか考えていませんでしたが、後で、シルクと分かりました。 今回、テッケの絨毯を偶々2枚ご紹介して、いずれもシルクが使われていました。 過去に扱った物にはたぶん無かった気がします。 いずれしても、高価な価格にもかかわらず購入し、値引きが一切なかったためこの販売価格です。 それでもイスタンブルで買うよりかは、これでもずっと割安な上、品物は遥かに良いものでした。 家宝になります。 |
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3/19 | ![]() トルクメニスタンはテッケ族の古い絨毯。 この一枚は別のオーナー、カイセリで古くからコレクターとして人生を送ってきた方、ピシニクのアンティークを買い付けたのと同じ方です。 買い付けたのは去年、残念ながら、全ての品物が高騰した後です。 オーナーには申し訳ないですが、トルココーヒーを頂く為だけに訪問しました。 ここのコーヒーはイスタンブルと違ってまた味わいが良く、口に残った粉をソーダ水で飲むのが爽快だからです。 友人も一緒にコーヒーを飲みに行こうと気軽に誘ってくれました。 それでも、行ったからには一応目ぼしい物を探しますが、かつて、目を付けていた物は全て売れてしまい、新規入荷のそこそこの物の価格はアンティークのチュアルが800ドルと、私の販売価格よりも高い。 諦めていた所、友人が絨毯の山を勝手に崩して、このトルクメンを掘り出してきました。 目の前に置いた瞬間、くたっとこなれていた事から、アンティークとまでは行かなくても古い物だろうと感じました。 実際、コンディションが素晴らしい。 房が欠ける事なく、スカート部分まで完璧に残っています。 唯一、虫食いのみが気掛かり。 ここ、カイセリでは当たり前の虫食いも、日本で販売する際には、幾分か割安な価格設定にしないとなりません。 参考までに、値段を聞くと意外な額。 考える時間が欲しいものの、イスタンブル行のフライトが迫っているので、ゆっくり思案する間もなく、去るしかありませんでした。 しかし、フライト中、空港からバスとトラムを乗り継いでスルタンアフメットに辿り着いた時には、かなりお買い得だと悟りました。 結果は、説明に記した通り、オーナーは原価から43%もの大幅な値引きして、「どうせ買わないだろう」と考えて、試していた訳です。 丁度、この店にいた時に、友人の他に、マンチェスター絨毯を売ってくれた人も同席しており、この二人が売るように迫ったのだと想像します。 これ以来、彼の店に行っても法外な価格を提示されるようになりました。 |
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3/12 | ![]() 今期の掲載には間に合わないと思っていた絨毯が届きました。 昨年買い付けた絨毯であり、買い付けた後、割と直ぐに準備は整っていましたが、発送に手間取りました。 イスタンブルの絨毯屋に発送を依頼していていたところ、不当な金銭を要求されたために、他の店に移送しました。 するとその店はあろう事か、更に二倍以上の金額をふっかけて来たのです。 その人は、今から40年位前に日本にキリムを紹介した大御所です。 日本の文化に理解があり、紳士的な人柄の彼ですらこうなのですから、他は推して知るべし。 諸悪の根源は、イスタンブルの観光地化。 絨毯屋に限らずとも土産物屋からレストランまで、何もかも全てがこんな感じの詐欺まがい行為だらけ。 タクシー等言うに及ばす。 観光でイスタンブルに行かれる際は、観光地では何も買わない、何も食べない、買うのは飲み水だけにしておいて下さい。 脱線しましたが、私の経由地でもあるカイセリ近郊でトルクメン数点を手に入れました。 例の顔の広い友人が、トルクメンを保有している絨毯屋を探してくれました。 到底、私の力では探し出せません。 当然、かつてトルクメン絨毯を販売していた時と比べてドルは1.5倍、関連する諸経費は2倍以上ですが、トルコ国内の不況の所為で、オーナーが原価で譲ってくれたため、価格は控え目に設定できました。 周知の通り、トルクメニスタンからの絨毯の持ち出しは禁止されていますが、この手の小さなサイズは旅行者がスーツケースに入れてこっそり持ち出すので、こうして極稀に良い物が見つかります。 ただ、その現地でもかなり品薄らしいため、今回掲載する物が本当に最後になると思います。 【追記】 掲載時にヤムットと記しましたが、おそらくテッケです。 理由は、非常に品質が高く、部族性を示すボーダー部分がヤムットとテッケの混合パターンで織られており、フィールドのギョルはテッケのもの。 加えて、経糸がヤムットに特徴的な張りのある毛質ではなく、テッケ特有の柔らかい経糸である事等が挙げられます。 この年代のトルクメン絨毯に見られる、いわゆる限りなくテッケに近い双方のハイブリッドパターンです。 |
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3/ 5 | ![]() アンティークのピシニクを数点手に入れました。 カイセリはおろか、トルコ中である程度知名度のある方で、普段は安売りしません。 紹介してくれた友人曰く、「現金が必要になったんだろう」と。 今から数年前、勿論、コロナの発生以前です。 当時、既に古いピシニク割高でしたが、今では400ドルから交渉が始まります。 このように書くと、余程良い物と思われるかもしれません。 しかし実態は、パイルは擦り切れて、穴も開いている物です。 安かろうと思って価格交渉しても350ドルと言われ、飽きれた口が塞がりません。 これらピシニクのアンティークは現地にも残っていません。 一部のコレクターが保有しているだけであり、ある意味、博物館的な意味を含めてご紹介出来る事が自慢です。 なお、これと同じタイプのオールド(ca311)を格安にご紹介していますので、参考にして下さい。 |
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2/26 | ![]() ピシニクのヤストック絨毯。 いくつかあるメジャーなパターンの一つで、ほぼ同じものがアンティークのヤストックとしても見つかります。 どの部族に属しているかは、ボーダーの模様で識別できます。 ただ、それ以上の事は分かりません。 これは、マラティアではなく、カイセリで手に入れました。 付加価値の高いアンティークならばマラティアでも買いたい人は多くいますが、オールドの場合、マラティアより大きな市場に持っていく事になり、それはカイセリです。 絨毯に限らず、人とモノの流れがそうなっています。 (いつもマラティアからバスに乗ってカイセリに向かいますが、そのバスはアンカラを経由して、イスタンブルまで行きます。) これら絨毯もカイセリの業者が手に入れた後、自らの得意先であるイスタンブルのより大手の業者に転売されます。 かつて私もそうした絨毯をイスタンブルの業者から仕入れていたため、原価が2倍になっていました。 今はカイセリで仕入れているのでこの価格に出来ました。 |
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2/19 | ![]() シャワック族の絨毯ヤストック。 マラティアで自慢のシャワック絨毯を見せて貰った時に、8割方がこのデザインでした。 一度だけ薔薇の様な形の紋章だった事がありますが、それは絨毯のデザインも何もかもが異質なものでした。 おそらく、このモデルはメインのシャワック部族によるものだと思います。 勿論、その部族でも他の模様を使う事も多々あったと思います。 それでも、この紋章を使う際には、自身の誇りを意識したのでしょう。 その名に恥じない精巧緻密な絨毯であり、裏面のキリムに至るまでフラットで、縞模様までもが美しい。 記憶は曖昧ですがカイセリのコレクターが選び抜いた中から私が選んで買ったシャワックです。 |
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2/12 | ![]() ピシニクのヤストック絨毯。 マラティア方面では、このピシニクとシャワックが最高のヤストック絨毯とされ、アナトリア全土を見てもその優位性は明らか。 もう少し大きめのお祈り用絨毯なら、もっとネームバリューの高い物もありますが、ヤストックとしては、一番のブランドです。 その名が示す通り、パイルの目が詰まっているだけでなく、伝統的なデザイン性、色合い等々、絨毯に必要とされる要件の殆どの項目で他より抜きんでています。 これも低価格で掲載しておりますが、完璧なピシニクのオールドはエシュメの小さなキリム位の価格になります。 私がまとめ買いしたので一点辺りは安く設定も可能ですが、あくまで経営努力によるもので、これほど完璧な物は応分の価格で売られます。 ピシニクへの理解を深めて頂くには、アンティークのピシニクをご覧になるのが一番、直ぐに、その素晴らしさに目を奪われるでしょう。 丁度、手元に何枚かコレクションに相応しい物が何点かあるので、後日、掲載を予定しています。 ただし、とても高価な価格で取引されているため、勿論販売しますが、その希少なりの高価な価格です。 実用品としては、この手のオールドの方が価格面でも、使い勝手の良さでも勝ります。 |
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2/ 5 | ![]() 最高品質のマンチェスター絨毯。 友人から「クッションカバーにしないか?アンティークのマンチェスターだ。」と誘われました。 しかし、大きな絨毯ならまだしも、お祈り用サイズでは加工する魅力も低く、とりあえず、他の機械織りやナイロン繊維の絨毯ばかりの中で異彩を放っており、欲しいと思ったのは間違いありません。 気が付くと、既にオーナーとの値切り合戦に突入している段階で、今更、「要らない。」とも言い出せず、成り行きを見守りました。 すると先方から最終価格の提示があり、それを無理やりに切り崩す「カイセリ値切り」で手に入れました。 先にご紹介したKing of Manchesterとほぼ同時に買い取りました。 結果的に、殆ど私と競り合う業者は無く、今思うと、誰も手を出そうとしない物を買ってしまうリスクはとても大きなものでした。 買う前に広げた状態を見た筈ですが、ほとんど記憶に残っておらず、むしろ、乱暴に丸めて置かれ、まるでゴミのようと思った事の方が記憶に残っています。 今だからこうして自慢話に出来ますが、一つ間違えばクッションカバーにする事すらままないない可能性すらありました。 今後とも、これを上回るマンチェスターは、まず見つかる事はないでしょう。 カイセリの歴史として地元の博物館なりに収蔵すべきだと思いますが、ローカルの博物館には余り良いものが無いのが現実。 代わりに、これを飾るとご自宅の一角が博物館のようになるでしょう。 |
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1/29 | ![]() 天然色のマンチェスター絨毯。 マンチェスター絨毯の制作が始まって10年位経過した頃の作品と思われます。 各工房が腕を振るい、自慢のデザインや色合いを競っていたと思われ、その過程で独自の進化を遂げた作品からこうして当時を偲ぶ事が出来ます。 時代が下り絨毯の制作が下火になると、こういった意欲的な作風は影を潜め、在り来りのトルクメンのデザインになってきます。 実際、古いマンチェスター絨毯ほど描写に凝っているのが良く分かります。 この前(fc236)のご紹介の際に少し触れましたが、古いマンチェスターで程度の良い物は、カイセリに行っても中々手に入りません。 マンチェスターが欲しいと言えば、あるところに案内はしてくれますが、誰しももう手に入らないと知っているので、安く売る人はありません。 時間と労力の無駄を承知で、態々、カイセリに出向く人はありませんが、地元ではまだ少量が流通しています。 私の様に、知り合いにマンチェスター絨毯の事を良く知る顔効きの絨毯屋の友人があれば、その僅かな品物を手にする機会があります。 折角、安く値切り倒したものなので、自分で洗ってクリーニングの代金も抑え、こうして市場価格の半値近くでご紹介する事が出来ます。 |
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1/22 | ![]() 今年の絨毯の掲載を始めます。 本来既に到着すべきものが届いていないため、今年は少数ですが、どれも逸品。 今回は良いものから掲載を始めます。 先ずは、トップクラスのマンチェスター。 マンチェスターのオリジナルのデザインと言えばミフラブ模様に定評があり、それは欧米向けではなく国内販売向けに制作されたもの。 リビングサイズの絨毯では、大抵、当時、人気のあったシルワン等のコーカサス地方の絨毯図柄が使われています。 そんな中、珍しくカイセリ地方に由来するデザインを用い、腕利きの職人に織らせて制作した一級品。 グレードの低いマンチェスター絨毯で良ければ、まだ山と見つかりますが、このトップクラスは地元の有力者やコレクターが所蔵する事になり、店頭で見かける事はありません。 かつて、カイセリのバザールでどの店も自慢げに壁やドアから吊るしていたマンチェスターが、完全に失われてしまいました。 売ってくれた人が価格を見ると気まずいので、販売価格は表示していませんが、2,000ドル相当(1$=160円)と随分控え目な価格な設定にしています。 気に入って頂ける方があるなら、品質では間違いが無く、価格面でも最善を尽くしたものです。 将来的には、市場の価格動向を見ながら販売価格を変更するつもりです。 |
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1/15 | ![]() この小さなバックの掲載に際して、何か特集は出来ない物かと思いました。 撮影済みの画像の中からいくつかを候補に選んだところで作業が止まっていましたが、半年後に再開、今日の掲載に至ります。 当時、次のようなコメントを用意していました。 生活に根差したキリム、生活感の側面の感じられるものをいくつかご紹介したいと思います。 こういうものがあるんだと見て、感じていただければ幸いです。 今回のバクティアリは、ずっと探していたものです。 以前手に入れた物は直ぐに売れてしまい、次が見つかりませんでした。 あの時ならまだ他に候補はあったのにと悔やまれます。 今回のものは、年代は若くなるものの、ウールには天然色が使われた作品。 彼らは、化学染料が身近にあっても使う事はせず、この時代でも天然の草木を使って染めていました。 化繊はきっと良い物だと信じて使ったのだと思います。 小さな袋の割に価格が安価でないのは、一つだけを選んで買ったため。 まとめ買いすれば一つ辺り半値以下になりますが、タッセルの切れた物等はどうしても欲しくありません。 無理を言って一番良い物だけを買い取ったので、こうなりました。 |
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1/ 8 | ![]() ハタイ・レイハンルのジジム。 見つけた時から買う事は決まっていましたが、コロナを挟んで4~5年越しで交渉して手に入れました。 当初、こんな所に良い物がある訳が無いと疑っていたので、価格交渉にシビアになりました。 半分サイズではないかという疑念もありましたし。 何より、彼らの要求額が3,000ドル、日本円で45万円にもなったからです。 彼らというのは、2人のオーナーがあって、共同保有という形をとっていました。 その内の一人が初期のコロナで亡くなったそうで、コロナの後に訪問すると、もう一人が引き取っていました。 このもう一人の方は修理人で、日々、キリム屋からの小さな仕事を引き受けて生計を立てています。 勿論、生きていくには足りません。 修理工房件自宅の一間に寝泊まりする生活で、食べ物の多くは知り合いの方からの差し入れです。 彼の店で修理を見ていると、夕刻、車が止まって次々と差し入れが届き、それらは、レストランの余り物を持ち帰り用にパッキングしたもの。 こういう差し入れが届くという事は、その人が愛されている証でもあります。 実際、とても人懐っこい性格で、愛くるしい人です。 ただ彼の汚い店に、このジジムを買う人は訪問しません。 私が買わなければ、有名なキリム屋に転売するしかない事は、彼自身も良く知っています。 ですから、価格交渉はとても有利になりましたが、ギリギリまで値切る事はしませんでした。 現金を支払って、戦利品を肩に乗せて悠然と歩き、知り合いの店に持ち込んで、クリーニングとストレッチを依頼し、帰国直前にカバンに詰め込み作業を始めると、その店のオーナーが譲ってくれないか?と言う風な話をしてきます。 理由を尋ねると、ストレッチから戻ってきたこのジジムをたたんでいた所、偶々、店の前を歩いていた人が目にして立ち止まり、見せて欲しいと言って来たそう。 古参の業者ですから、転売できると悟ったのだと思います。 なお、後日、カイセリに行った所、このタイプのジジムで年代の若い物がありました。 8カナット位の大判でしたが、一枚がオレンジなので全く欲しいとは思わないものの価格に興味があり尋ねると、彼の話では、このジジムの相場が3,000ドルだそうで、私がこれを持って行けば即、現金で支払うとの事。 現在の私の設定価格はそれより随分下を考えていますが、もう二度とは手に入らないものなので、手元に置いておきたいとも思っています。 |
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12/25 | ![]() バルーチの袋物キリム。 これはテヘランで買い取りの仲介してくれている方から紹介のあった、パルーチ系の3点ほどのキリムの中に混ざっていたもの。 一般の家庭から、売りたいと相談を受けた地元の業者が、イラン各地に紹介を掛け、それが転送されてきたように見受けられました。 小口の物の場合、そういうケースが頻繁にあるからです。 不思議と、バルーチのものは何処となく和風の趣があり、色彩も日本的。 全ての色彩が草木由来のものと思われます。 普段見つかるバルーチのヤストックは、見るからに密な織が自慢のやや大きくて重いのが特徴ですが、これは小さくて軽い。 フルスケールから、そのまま一回り半位小さくした感じです。 小さいが故に、どこかほのぼのとした様子の愛らしい袋物、中に詰め物すれば立体的でもっと見栄えがするでしょう。 |
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12/18 | ![]() シワスのジジム・ヤストックからの前面。 今はもう手に入れる機会の少なくなったヤストックです。 かねてよりその様に書いてきましたが、セールストークと受け取られがちな中、今回ばかりはいよいよ終わりに近付きました。 いずれにしても、今の価格で買い付けたのでは販売が不可能、かつて買い集めた在庫からの紹介になります。 このジジムはカイセリで買い付けました。 記憶は曖昧ですが、店内でふと見かけた自然な風合いが気になり、手に取ってコンディションを確認。 表と裏の色合いが違うと修理が大変だからですが、運良く無傷の様。 このジジムの裏面をご覧の通り、退色していない濃厚色のまま、あるいは、アンタルヤの高熱で短期間で退色させたキリムなら見つかります。 しかし、時間を掛けて少しずつ、ゆっくり退色した色合いのキリムが、元の状態のままで提供出来る事は殆どありません。 果たしてどんな色彩になって行くのか見当もつかない事ですが、こういう絶妙な色合いになるのです。 ある意味、化学染料の醍醐味とも言えます。 小さなサイズですし、何処に敷いても置いても飾っても良く、どんなテイストのお宅でもきっと似合う事でしょう。 |
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12/11 | ![]() マラティアで買い付けたシャワックの小袋。 いくらでも在庫にガジャリはありますが、殊の外色美しいので買い取りました。 もしも破損が無ければ、応分の価格設定になったと思います。 この色彩の組み合わせは他に見た事がありません。 その用途には、女性用の袋物という事で、衣装袋が一番に考えられます。 シャワックには彼ら独自の赤子を入れる袋がある様に、生活に必要な殆どの袋物がキリムで制作されていました。 当然、衣装袋もある筈なのですが、それらしいものが見つかりません。 何かしら代用していたものがあると考え、これらがその一つではないかと考えます。 余談になりますが、この袋は、マラティアのボスの店に売り込みに来ていた人から直接、買い取りました。 私が訪問するのは年に2日、それぞれ4時間弱と言う短い滞在時間なのに、その時間によく客が来ます。 地元の名士らしく、この日は、同級生の知事さんがプライベートで合いに来たらしく、少しピンと張りつめた空気感がありました。 その間、する事がないので、偶々、居合わせた売り込み人が持っている物を品定めしていたので、ボスは、欲しい物があるならば直接交渉すればよいと言ってくれた上、買い取った物は自分のポケットマネーで洗いに出してくれる親切さ。 騙し合いが当たり前のイスタンブルとは天と地くらいの差があります。 |
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12/ 4 | ![]() 今回、少しテーマを絞って掲載して見ようと思いました。 生活に根差したキリムという事で、そのテーマは、『Living with Kilim』。 例の書籍とは違い、アナトリアの各地で生活の中で使われていたキリムという位置付けで、選択はいずれも私の思い付きです。 どうしても袋物が多くなりますが、単なる収納袋というより、制作者のこだわりが感じられる品々です。 その一番は、エラズーの方面で制作されたと思われる大振りなヤストック。 地理的に、マラティアの市街に近く、エラズー産の物は大抵がマラティアに流れるため、誰もがマラティア産だと勘違いしています。 これもボスはマラティアだと言い、「君はどう思うか?」尋ねられたので、とっさに「エラズーだと思う。」と返答すると異論は一切なし。 以前、他の所で書いた事がありますが、マラティアとエルズルムにはデザイン上の共通点があり、その途中にあるエラズー、トゥンジェリ、エルジンジャンと東に向かうにつれ、エルズルムに近い面影が感じられます。 手に入れたのはかなり以前の事で、販売するのが惜しくなって、長い間保管していました。 |
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11/27 | ![]() 私の手持ち在庫から加工したものとクッション工房が保有していた物の取り混ぜ。 偶々、クッションへKバーの加工をお願いに行った際、既に加工済みの在庫があるので見て行くようにと言われました。 その言葉に甘えて、初めにサイズ毎の価格を聞いた上で、在庫としてあったクッションカバーの中から一番良い物を選びました。 最初に価格を尋ねたのはこの為、良いものだけ少数を買うと言うと、相手は決まって価格を変えてくるからです。 サチカラ、カルスも他に在庫がありましたが、穴が開いたままであり、修理の代金がクッションカバーの価格以上になるので見送りました。 因みに、カルスだけは小さな修理が必要で、知り合いの修理人の下に持参しました。 天然色の古くて細い糸が必要な為です。 一目見た彼は、”Cok Ince !”「細かいね!」と言い、彼の店内を埋め尽くす古い糸の中から二人して最適な物を探して直しました。 在庫からの作成分はいずれも過去に掲載したもの、カラジャダーはカットキリムとしてご紹介したものです。 (各々のページに載せると見難いので、単品扱いとして「取り混ぜ」にまとめてご紹介します。) 当時はまだ加工賃も送料もそれほど高価ではありませんでしたが、今では加工賃7ドル(1枚当たり)と輸入にかかる諸経費で1,000円前後(重量による違い有)にもなる上に、キリムの原価が加わります。 販売価格3,000円台は、今では赤字になる価格です。 |
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11/20 | ![]() 憧れのスマックチュアル。 遥か以前には幾度か見かける事はありましたが、今や、市場に出回るのはコレクションとして保有していた人が手放す時だけ。 それ程手に入れるのは難しく、現実的にはほぼ不可能。 マラティアに足しげく通いましたが、マラティアですらついに手に入れる機会はありませんでした。 フラグメントならば、時折古い物が見つかるので、可能性はあります。 その為、かつてネベシェヒルで手に入れたこのチュアルの希少性が良く分かり、手放すつもりはありませんでした。 ただ、今回のチュアルシリーズのトリを務めるにはこれしかないと思い、掲載します。 今、仮にこれと同等レベルの物が見つかったとしても、高額な価格を提示される事から、到底この価格では販売が出来ません。 もっとも、本当に見つかりませんから、その心配は無用。 仮に東京の店舗であれば、軽く50万円位はふっかけられる品物です。 ただ、もうそのボッタクリもできなくなるくらい、市場から消えました。 今度、ガジアンテップ辺りまで足を延ばしてみようと思っています。 |
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11/13 | ![]() マラティアとエラズーの県境辺りで織られたと思われるシャワック。 頻繁にマラティアに行っていると、気が付くとなぜかいつも会う人が居て、自然と顔なじみが多く出来ます。 ふとした時に「出身は何処?」と聞くと、「エラズー」と言うので、シャワックについて尋ねたのですが、キリム屋で働いている彼も良く分からないと前置きした上で、「シャワックは、エラズーの特定の地域にだけ住んでいる遊牧民で、何処にいるのかすら分からない。」と。 これ以上、深く知りたければ、その特定の地域を探して尋ねるほかありません。 その魅力に取りつかれたのが、マラティアのボス 裕福な農家である彼は、シャワックの作品ならば何でも買い取っていました。 ボロキレだろうとお構いなしの様。 確かに、シャワックはその糸から特殊で、キリムは勿論、絨毯ではその魅力が最大に発揮されます。 ただ、キリムのコレクションの一つとして持っておくのであれば、これはその良い候補になると思います。 |
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11/ 6 | ![]() マラティアかガジアンテップで織られたキリム。 割と最近になって、ガジアンテップがチュアルの名産地と知り、その特徴等を見るにつけ、これもその可能性が高いと思うようになりました。 既に、マラティアとして掲載されているものも、同様にガジアンテップのものがあります。 マラティアの方が市場で広く知られており、また、実際に、マラティアを経由して出回るものが多いので、ある意味、マラティアでも間違いではありません。 それ以上に詳しい事が知りたいと思うと、キリが無くなります。 ただ、こうして、スマックのチュアルばかりを掲載していると、スマックの織り方等いろいろと違う事が分かってきます。 一概には言えませんが、仕事が良いのはガジアンテップ系、でも、色合い的にはマラティアに分があると思います。 さておき、このチュアルとペアで織られたもう一枚が、まだマラティアにあります。 おそらく、マラティアのボスが別の機会に買い付けたのだと思います。 ただ、残りの一枚はキリムに裂けがあり、これの様な無傷という訳には行きません。 ですが、クレイジーなボスは、その壊れた方に高い価格を提示してきます。 勿論値切れると思いますが、それだけでは魅力がありません。 今度行ったらそう言って、原価はいくらか聞いてみようと思います。 |
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10/30 | ![]() 質・量ともにマラティアに勝るとも劣らないアンテップのチュアル。 マラティアだと考えているもののいくつかは、おそらくアンテップです。 彼らの仕事は、とにかく細かい。 色や模様の変化に富んでおり、織り上げるのは大変だと思われます。 これが大きなチフカナットになると、それはもう2年がかりの大作です。 私達日本人はそうした手の込んだ仕事を「素晴らしい」と感じます。 一方で、欧米人は、大判のキリムに模様がぎっしり詰まった物を見て、「落ち着かない」という人も少なくありません。 ライフスタイルの違いも大きいと思います。 大きな部屋に大きな模様のゆったりしたキリムや絨毯が似合うと思いますが、日本のような環境では、目の届くところにはお気に入りの物で満たされる事で心地良さを感じる事の方が多いからだと思います。 勿論、手の込んだ仕事振りは、日本の職人肌に通じるところがあります。 チュアルだからこそ、中央のスマックに心血を注いだ昔のクルド人の心意気を感じさせる作品、それを心地良いと感じて頂けるならば、これ以上のものはそう見つからないでしょう。 |
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10/23 | ![]() マラティアで織られたキリム。 勿論、チュアルとして制作されたものの、使われていた形跡はありません。 おそらく箪笥の中に折り畳んでしまって置かれた物です。 念のためにお伝えしますが、マラティアのクリーニングは余りレベルが高くないので、イスタンブルに送り、そこで再度のクリーニングとストレッチを行いましたので、仕上げは完璧。 このまま飾るも良し、偶に敷物として使うも良し、何をするにしても申し分のないキリムです。 因みに、私がイスタンブルで仕入れる価格は相場が800ドル、頑張って値切って700ドル。 そこからクリーニングとストレッチを行い、日本に輸入すると、簡単にこの販売価格を上回ります。 実質的にイスタンブルからの仕入れ価格と変わらない価格での販売です。 他の店に行けば、2から3倍の価格になります。 |
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10/15 | ![]() マラティア近郊で織られたチュアルからのキリム。 マラティアからの帰り道、カイセリに寄り始めた初期の頃に見付けました。 もう8年位前の事です。 当時既にもう少しでアンティークであり、価格が安ければ買い取ろうと思って価格を尋ねると、案外最初から良心的。 理由を尋ねると、このままでは見栄えが悪く、ストレッチしてもフラットになるかどうか分からない。 もしフラットになったとしても、色の濃淡は残る。 しかも、カイセリ辺りのストレッチは素人に毛が生えたレベルなので、下手にストレッチしてしまうと皺も直らず、色むらだけが出てくると言う結末。 事実、私はアクサライに頼みましたが、直り切らずに戻ってきました。 なるほど、誰も手を出さないのはこういう事だったから。 ですが、私はイスタンブルでトルコで一番のストレッチ屋に出せます。 腕の違いは歴然、たった二日程度のストレッチで簡単に直って、この通りです。 下手な化学染料のオールドキリムよりも安価なアンティークのチュアルは、多分これが最後です。 |
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10/ 9 | ![]() カイセリで8年位前に買い付けたチュアルを開いたキリム。 中央アナトリアに位置するカイセリは、東部地方、マラティアや少し北のバイブルト方面からの人や物の流れがここを中継して、アンカラ、イスタンブル方面へと流れます。 ただ、今では物品はトラックで運ばれるため、中継地点としての役割はかなり低くなっていますが、カイセリの巨大なバスターミナルを盛る度、かつての賑わいを思い起こします。 その所為か、カイセリには今もマラティアに引けを取らない程、マラティアのキリムや絨毯が流れてきます。 これもその内の一つ。 かなり前に買い付けた物の為、オールドのキリムより安価な価格設定、今ではもう滅多に見付からないチュアルの完品です。 なお、市場価格の変動により、掲載価格は随時変更致します。 |
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10/ 2 | ![]() マラティア辺りの産と思われるチュアル。 これと似たデザインはマラシュにもありますが、その色彩の組み合わせは異なりますし、経糸にもブラウンを使う等、かなり違う部分があります。 広い意味合いで、マラティアとしておけば良いのではないかと思います。 少し話はそれますが、オールドでも特に高品質なチュアルがマラティアでは見つかります。 以下の物が掲載済みの高品質タイプです。 M4: M189・M190 産地の話は別にして、これ以上に高品質なチュアルと言えば、特上のレイハンルかベルガマくらいしか思いつきません。 このキリムの原価+修理+ストレッチ等に費用が掛かっていますが、買い付ける時の私の判断ミスでもるある為、かなり割り引いて価格設定してあります。 |
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9/25 | ![]() マラティアで買い集めたセミ/アンティークのチュアルが、ある程度の数量が集まりましたので、掲載場所を改め、少しずつご紹介します。 まだ現地、マラティアで発送を待っているもの等もあります。 この手のチュアル、以前から破損したものはよく見かけました。 何かしら重量のある物を運んでいたのでしょう。 その為、クッションカバーになっているものをご覧になった方も多い筈。 今、少し当時の記憶が蘇りました。 元のオーナーが中央アナトリア方面に住んでいたか、その方面で買い付けたという話をしていたと思います。 仮にそれが正しいとしても、その持ち主がマラティアから移り住んだという仮定も出来るので、マラティアの可能性がやはり濃厚だとは思います。 買い付けた当時既にチュアルが見つからなくなり、価格が上がっていましたが、昨今どれくらいの相場になるのか聞いてみたいところです。 丁度、カイセリに行く都合があるので、さらりと市場価格を聞いてみようと思っています。 その為、今回ご紹介するのは少しだけです。 |
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9/18 | ![]() レイハンルの半分サイズ。 色合いの構成が良く、かつ、とても密に織られた職人気質の高いキリムです。 余程の事でもない限り、半分のキリムは買いませんが、これは余程の枠に該当しました。 レイハンルと呼ばれるキリムにもいくつかタイプがあり、殆どアダナのキリムなのに少しだけレイハンルや遊牧民系の荒い、レイハンルの気配のないレイハンル等もあります。 そんな中、これは色合い、品質共に、トップクラスのレイハンル。 いつか実物を目にする機会があるなら、私同様に欲しいと思う人があると思いました。 かなり前に買い付けた物なので、今の相場は分かりませんが、チフカナットの少し良いやつの相場は、私の仕入れ値が98万円(1ドル150円換算)です。 買い手があるかどうかは別にして、今のイスタンブルの相場だとそうなります。 |
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9/11 | ![]() 緑に始まり緑に終わる。 このキリムを手短に表現するとしたら、そうなります。 撮影を始めた際、カメラ越しに緑色が綺麗なキリムだなぁと思いながら続けていると、次第に緑の色むらがムラムラと現れてきて、最後には緑ばかりに目が行きました。 凄い緑だなぁと思って裏返すと、想像以上の更に濃い緑が見えます。 もしかすると、カイセリでこのキリムを見た時、この裏側が見えていたのかもしれません。 この強い緑色が全体に見られるものは、150年位あるものです。 この薄さを考え合わせると、それに匹敵する位の年代があるでしょう。 一体どこに眠っていたのか分かりませんが、カイセリからイスタンブルに戻る数時間前にこれを手に入れる事が出来たのは幸運でした。 コロナ前、今から5年位前に買い付けた物です。 |
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9/ 4 | ![]() コンヤ方面のとても古い絨毯。 売り主もコンヤだと思うというくらいで、詳しい事は何も分からない。 彼のコネは広く、古い物が集まるので、地元の業者も割り出し物がないか見に来るほどです。 これも誰かの手に渡っていたら、18世紀のカッパドキアとして売られると思います。 実際、抑え糸として織り込まれた黄色い糸が残っており、コンヤかカッパドキア辺りの産であり、優に150年位の年代があるものです。 上手く当て布をして、薄暗い場所に飾れば価格以上の見栄えがするでしょう。 (申し訳ありませんが、現在、加工は承っていません。) |
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8/28 | ![]() 最高に色美しいシワスのジジムヘイベ。 以前、これを上回る位のものを手に入れた事がありましたが、その貴重さが分からず手放してしまったので、これが私の中での最高傑作です。 販売用というより、こういう優れた逸品がかつて作られていたという事の証として手元に置いておきたいと思っています。 仮に、販売するとしたならば、今現在はイスタンブルの卸値の半分程度。 優れている物の方が半値では安過ぎるような気がするので、将来的にはイスタンブル並みに価格を上げたいと考えています。 それでも小売価格としてはまだ低いです。 もう市場には残っていません。 コレクターが高齢や病気で手放すなどの際、一時的に出回るだけです。 |
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8/21 | ![]() 色美しいシワスのジジムヘイベ。 遠目に見た時と違い、太陽光の当たる場所で近くを見ると何と美しい事でしょう。 大判のキリムも美しいですが、こうした小さなものではそれが凝縮されており、天然色の素晴らしさ、織りの技術を再認識させられます。 一つのヘイベが完成するまでに注がれた苦労の時間も、それを苦労とは思わず、こうした美しい作品を生み出した、昔の人の知恵と技術は何物にも代えがたいものです。 さて、実は、イスタンブルの知り合いの店に、これと瓜二つのヘイベがあります。 そのイスタンブルの物は、年代は少し若く、青色はfg91と同じですが、緑が綺麗です。 価格を尋ねたところ、凡そ30万円。 その店は見知らぬ業者ではなく、過去に数百万程度も購入した店なので、ある程度値引いた価格ですから、市販価格はいくらになるのでしょう? 私の掲載する物は、その業者向けの卸価格の1/4であり、状態面を考慮しても著しく低い価格設定にしているとお分かり頂ければ幸いです。 他の3作品も、市場価格より低く設定しているのは間違いない所です。 |
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8/14 | ![]() 白ジジムのヘイベ3枚目。 掲載予定の在庫があと2枚、マラティアからの入荷待ちがあと1枚あります。 今回から、シワス風のヘイベ、このデザインは一番ポピュラーなタイプです。 他のどれとも色合いが異なるので、たぶん、この制作者の家庭、若しくは個人が好んだものだと思います。 私がこのヘイベをマラティアで見た時、色が淡いので「要らない、買わない。」と断りました。 薄暗い照明下で濃い緑色が見つからず、瞬時のひらめきで判断するので、年代が若いと思ったからです。 それでも決して裕福ではないマラティアのローカルバザールで、何か一つ買ってあげたい気持ちもあり、かなり価格を値切りました。 その後で、彼のおごりで食べ切れないほどの晩御飯をご馳走になり、悪い事をしたと反省。 それから、コロナがあり、カイセリに送り届けた後も発送を忘れられ、行方不明になったものを店の中から探し出し、必死の思いでやっと日本に送り届け、洗って、干して見ると、あらびっくり。 これは紛れもなくアンティークではありませではありませんか。 見れば見る程、ゾクゾクする天然色のオンパレード。 例の濃い緑色を発見した時に、値切って申し訳ない事をしたと思う反面、一体いくらで買い取ったのだろうかと、ふと考えました。 |
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8/ 7 | ![]() 白ジジムのヘイベ。 似たような白いジジム、ヘイベもコンヤにはそれなりの数量が見つかります。 ですが、明らかに仕事・技量が段違い。 また、素材も違い、コンヤ方面の撚りの強い糸で織られた張りのあるキリムベースではなく、柔らかく、上質なウールの上にジジムが織り込まれており、薄くて耐久性等は考えていなさそう。 到底、ヘイベには不向き。 飾りとして取っておけば良いと思うのですが、酷使されています。 織られたのは、広大なシワスでも、マラティアとの県境近くの何処かの村です。 使って壊れると分かっていながら、どうして、こんな立派な細工で仕上げるのでしょう。 この村の人達だけ、同じような細工をしていたので、選択肢が無かったのだと思います。 加えて、ここまで念入りに作るとすれば、婚姻の際の持参物だった可能性も大いにあります。 それなら、張り切って作る理由があります。 例え使用されて壊れようがお構いなし、自分の持つ技術の全てを注ぎ込んで制作したのでしょう。 こうして、その名残りが見られるだけでも良かったのかもしれません。 |
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7/31 | ![]() 白ジジムのヘイベ。 集め続ける予定でしたが、マラティアが地震で崩壊し、仕入れ先も無くなったため、また、この業界そのものが消滅していく途上にあり、これ以上の収集は困難と判断し、ご紹介する事にしました。 そもそもが、汚れやすい白色、そして、薄手のジジムでヘイベを作るのか分かりませんが、こうして、使われていたものは必ず破損しています。 極一部には、外周を革でカバーしたものがあり、それはレザーが保護しているので確かに程よく残っていますが、稀です。 品物自体がヘイベという事もあり、ほぼ観賞用となりますから、多少の破損はあってもそう支障はないと考えます。 逆に、状態が良くて割高なものは、その価格に悩まされる事になります。 適度に破損して、価格も控えめであるのが一番。 ヘイベという造形を楽しみつつ、細工の細かさ、流れるようなデザイン性といった面が楽しめます。 以降、掲載予定の物は状態に難ありとなるか、状態と色合いの良い物は価格面で難しいものになります。 |
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7/24 | ![]() シャワックのキャメルバック。 当然、この手の珍しいものはマラティアでしか手に入りません。 マラティアでお世話になっている地元のボスは、代々農家で100年の歴史がある名士。 彼自身が裕福な所為もあり、自分が欲しい物を買い集め、売れようが売れまいがお構いなしでコレクションしていたのがシャワック。 その彼も来年にはリタイヤするというので、価格も安くなり、いくつか目ぼしい物を選んで買い取りました。 一番の自慢はやはり珍しい事。 彼のコレクションの中にシャワックのヘイベ、小さなサイズは数枚ありましたが、大きなヘイベはこれ一枚。 マラティアのボスは、こうした立派で大きな古い物の事を、Father of Savakを意味するババ・シャワックと呼びます。 次に、破損が無い事です。 以前は、修理が無い物は割高な価格でも、最終的には修理しない分だけ割安になりました。 それが、今や修理の必要のない古いキリム自体が存在せず、市場価格はやはり高くなってしまう側面もあり、どうせ高くなるなら、破損が無い方が望ましい。 最後は、やはり私もシャワックが好きだからです。 シャルキョイやレイハンルのキリムが好きなのと同じように、シャワックの古いキリムは薄くて、まるで紙のようなキリム、レイハンルよりも薄手です。 そんなシャワックの伝統文化が詰まったヘイベ。 地震で崩れたビルの瓦礫の中から引っ張り出して、仮の倉庫に一時保管されていたこのシャワックに薄暗い中で対面した時、よくぞ残っていてくれたと思いました。 今や、シャワック関連商品が市場から消滅しつつある中、こうした最後の一品を手に入れられたのは幸いでした。 |
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7/17 | ![]() 撮影済みの在庫の中から次に掲載する品物を探した時、少量、ユニークなヘイベが目に付きましたので、これらの掲載を始めます。 いずれもコレクション性の高いもの、もう市場には出て来ません。 先ずは、ディリジャン部族の婚礼の持参品と思われるヘイベ。 この赤色をメインに据えた色柄は、かなり派手です。 日常的に使うものであればここまで過密な装飾は必要なく、もっと隙間が多く、ジジムの下のキリムベースが見えているのが普通。 ヘイベの口の部分には中身が出ないように縛る為の房が取り付けられ、その堅牢な様子から、ある程度重量のある物を入れる事が可能であり、その破損具合を見ても、そうした用途で使われたと思われます。 華美な装飾のヘイベを自慢げに披露した事でしょう。 しばらくの間、それから世代交代が進み、遺産を相続する際に不用品として売りに出されたと思います。 制作した娘さんと血の繋がりのある家族の元を離れるという事は寂しいことかもしれませんが、制作した当時、まさか100年後に受け継がるとは全く想定もして無かった筈。 そういう意味では、自慢の腕前を披露でき、誇らしく思う所もあるでしょう。 |
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7/10 | ![]() 赤いジジムのヘイベ。 この手のジジムヘイベで数が多いのは、コンヤ方面のもの。 ジジムを得意としたせいか、白いタイプのジジムヘイベが割と見つかります。 ただ、白地は汚れ易く、また、ジジムはベースが薄いので耐久性に劣ります。 そうと分かっている筈なのに、何故か、薄いジジムでヘイベを盛んに作りました。 そして、案の定、白いジジムは汚れて壊れます。 これが不思議でなりません。 幸いこれは赤色なので、汚れがあっても分かり難いもの。 余り使われた形跡が無く、何のために制作されたのかと不思議になります。 梅雨明け近くなり、気温が上昇、敷物としてのキリムが敬遠される事もあって、何を掲載しようかと考えていた所で、撮影済み在庫にヘイベが少しあるのを見付け、今後とも買い取る事はないでしょうから、在庫品をしばらく掲載したいと思います。 |
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7/ 3 | ![]() ランナーとして使うのに最適なキリム。 本当のランナーとして制作されたキリムや絨毯よりも、使い勝手等様々な面で優れているのではないかと思います。 私も自宅で使うランナーを探しており、強度やサイズ等の面で、これが一番でした。 2枚共縦に敷き詰めても良いかなと思いましたが、少し余ります。 もし仮に、上下のキリムを切り取ってそれぞれ別々に販売すれば、トータルでもっと高い利益が出ますが、やはりオリジナルの姿があってこそ。 珍しいキリムですから、このままでご利用頂ける方にお譲りしたいと思います。 前述の通り厚手のキリムなので、耐久性にも優れ、実用面で非常に役立つキリムになるでしょう。 もし売れないようなら、自宅の端から端まで敷き詰めて使いたいと思います。 もし同様にお考えの方がいらっしゃいましたら、まだ収納したままのもう一枚もご覧頂く事は可能です。 |
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6/19 | ![]() マラティアで買い付けたバッタニエ。 最後の一枚です。 今年の掲載には間に合わないと思いましたが、丁度、修復が終わったので、もう一度水に浸して、整形した後に干して形も整えました。 先日曜日に晴れ間ができ、撮影を始めましたが、直ぐに暗くなって雨雲が迫っていたため、急ぎ撮影しました。 色合いの再現は今一つですが、それなりに実物に近い色合いは出ていると思います。 少し古い物であり、その分、使われていた期間があります。 コットン房の結び目を解いて結び直す等の処置に手間取りましたが、古い物にはダメージは付き物、その分、修理する事で幾分か割高になるのですが、修理代金は上乗せしていません。 古い物にご理解のある方なら、気に入って頂けると思います。 またデザイン的には非常に分かり易いミフラブのトップが描かれていますが、余計な装飾性を排除しているので、それ程宗教的な印象は受けません。 ひざ掛け等の用途かあるのかどうか定かでありませんが、そういった使い方が向いていると思います。 |
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6/12 | ![]() マラティアで買い付けたバッタニエ。 理由は定かでありませんが、お祈り用のバッタニエはこの黒いタイプが多く見つかります。 仮説の通り、これは男性が屋外で使うものだとしたら、ブラウンは女性用なのか、偶々糸が余ったので制作したとか、いずれにしても小さなサイズは黒が主流です。 こういった必要最低限の装飾、かつ、安価で誰しも使う事の出来たお祈り用のキリムは、伝統文化の一端を担うものであり、日本で言う所の民芸そのもの。 染色していない天然色のキリムとしては最安値、これ以上にシンプルな物はチュアルの裏面位しか思い付きませんから、利用方法があるならお買い得です。 マラティア以外で仕入れたなら、このような10年以上前と同じ価格での販売は不可能ですし、そのマラティアももう終わりです。 |
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6/ 5 | ![]() 小さなサイズのバッタニエ。 マラティアはこれら産地に近い事から、いろいろなタイプのバッタニエが見つかります。 今はもう見かけませんが、2×3m程もある巨大なもの等実に様々。 それだけ選び代もあるという事は、地元の業者も品質の劣るものを買おうとはしませんから、粗悪な物は自然と除外されていきます。 今回ご紹介するバッタニエが特段に優れているという訳ではありませんが、品質的には中の上程度のもので、洗い上がりがとても柔らかくて肌触りが良いのに感心しました。 バッタニエってどんなものだろうと思っておられる方から、良くご存じの方まで幅広く選択肢に入ると思います。 次回は、黒っぽい小さなバッタニエをご紹介予定です。 |
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5/29 | ![]() 袋状のシャワック絨毯。 日本での知名度はともかく、シャワックの名はキリム・絨毯を扱う者なら知らない人は無い程有名。 エラズー方面が本拠の遊牧民です。 イスタンブルの絨毯屋は適当な人が多いので、マラティア出身なのに知らないというケースも割とあります。 ただ、もうシャワックは手に入りません。 マラティアまで行っても半年に2枚程度、それでもグレードの低い物しか見つかりません。 地元の人曰く、もう出回ってこないとの事。 この業界の常として、年々見つかる数量が減る上に、品質や色合い等々のグレードが年々、低下していきますが、価格は下がりません。 ですから、機転の利く業者は、大目に買い集めて価格上昇するのを待っています。 今回掲載するものは、コレクションとして保有している人から売りたいとの声が掛かったので、買い付けました。 当然、以前より割高になりましたが、これを買い付けたのはコロナ前です。 当時、自分達の顧客に400ドル程度を提示していたそうで、流石に当時は販売するのが難しかったでしょう。 |
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5/22 | ![]() カイセリで買い付けたカルスのヤストック絨毯。 カイセリはアナトリアにおける商業の中心地であり、不思議とこういった小物の絨毯も東部から集まります。 最終的にはイスタンブルに行くと思われますが、中継地点で買う事が出来れば品揃えも割と豊富です。 そういう訳で、地元で割と顔の効く友人が買い集めていたたくさんのヤストック絨毯の中から、私好みのものを選んだうちの一つ。 なお、イスタンブルで絨毯の選別作業をしていると地元のおばさま方が店に入って来て、これが綺麗だから欲しいと言われ、いくらか?と聞かれたので、原価+3,000円程度と答えましたが、それでも高かったようです。 いくらだと思ったんでしょう?、限界の価格なのに。 色が綺麗だと盛んにおっしゃっていました。 私は見慣れたカルスなので特にそういう感情はありませんが、艶があって、とても柔らかい点が素晴らしいと思います。 ほぼ天然色です。 |
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5/15 | ![]() カイセリでまとめて買い付けたヤストック絨毯の一つ。 当時、マラティア方面から絨毯類が売りに出されていると聞いたので、その流れで出て来たものの一つだと思います。 地震の前には、東部地域からアドゥヤマンに大勢の住人が移住してきており、人口が二倍になったと聞きました。 その一部はマラティアにも流れ、あちらこちらに新しいマンションが建設され、荒れ地が1年後には住宅街になっていた程。 本文に触れた通り、このような分厚くてしっかり織られたヤストックは珍しいので、買い付けました。 一般的な絨毯ヤストックは、使い勝手を考慮してか、絨毯のパイルにそれ程厚みがありません。 マラティアもそうです。 どの産地と比べてもこれ程に重厚なヤストックは思いつきませんから、何かしらの用途があっての事でしょう。 そう言えば、ピシニクのヤストックは全般的にパイルが長めに出来ているので、これもその流れかもしれません。 厚手の絨毯がお好みであれば、良い選択肢になるでしょう。 |
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5/ 8 | ![]() ![]() 見た目、マラティアのオールドの絨毯と瓜二つです。 でも何かが違うと思い、過去に買い付けたヤストック絨毯を見ると、ほぼ同じデザインのアンティークがあり、これもピシニクなんだとそれでやっと気が付きました。 *画像添付あり 買い付けた場所はカイセリ、当地で見つかる地方絨毯等より遥かに目が詰まり、パンパンのパイルが気に入りました。 その時、多少、歪みがあるかなという程度でしか見ておらず、ただ、シンプルでも割と迫力ある構図に惹かれて買い付けましたが、こうして撮影してみると確かに歪みはあるので、やや難ありとしてご紹介します。 コロナ以来、欧米ではネットショッピングが盛んになり、一番人気となったのがこれらヤストック絨毯です。 為替の影響も含めると実に2倍の価格に跳ね上がっているので、安かろう悪かろうは除き、破損の無い完璧な状態のヤストック絨毯ではこれが私の最安値になります。 |
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5/ 1 | ![]() 今回のバクティアリですが、オーナー自身もその素性を良く分かっていなかったと思います。 いくつか目ぼしい物があり、仙台の父親に画像を送って販売価格を教えてもらう訳ですが、勿論、適当にふっかけてきます。 例えは、少し特殊な色褪せた化学染料のヤストックを200年前のものだと言ってはばからず、途方もない価格を提示してくるのです。 因みに産地も間違えており、イラクで織られたものなのに、ウズベクのスザニの類と勘違いして一向に譲りません。 こんな素人の絨毯屋を相手にする程暇ではないので、「もう終わった、帰ろう。」と言いながら最後の一枚の交渉に臨みました。 もうお分かりの通り、相手は何も知らない素人同然。 トルコ各地で商談をしていると、割にこういうケースがあります。 オーナーは買った価格以上で売れればいくらでも構わないので、どこの産であろうが、古かろうが新しかろうが関係なし。 車に乗って移動しながら最後のせめぎあいを行いましたが、ここまでくれば勝ったも同然。 一歩も譲らない頑固な様子に相手は驚いたのか、一瞬こちらの顔を見て、向こうが折れて商談成立。 もしこれがイスタンブル等に渡り、そこから欧米に流れていくと、1万ドルという途方もない価格になっていきます。 私の目利きと、少しの幸運があったお陰でここに披露できます(自負)。 今年の公開は見送ろうかとも考えていた所ですが、コレクションのフィナーレとしてご紹介致します。 |
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