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ci192 フェティエ |
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| フェティエ近郊で制作されたジジム。 あれほど大量のキリムやジジム、そしてカーペットまで、ありとあらゆる織物を産出していたフェティエなのに、ミフラブ模様が見つからないのはやや不思議でした。 近隣のムットでは、それなりに見つかりますし、エシュメやアイドゥンでは山程のミフラブ模様が見つかります。 色々な要因が複雑に絡み合っているものと思われますが、イランのキリムを代表するカシュカイでも同じ事が言えます。 フェティエではお祈り用に限定されるようなミフラブ模様の需要が低く、兼用タイプの需要の方が大きかったのかもしれません。 ただし、こちらはバッチリお祈り専用タイプ。 実際に移動する機会のあった遊牧民系の家庭で制作されたと思います。 平地に定住していたのではなく、アンタルヤにも近い山間の土地に居を構えて季節毎に移動していたのでしょう。 デザイン構成的に、これは織り手がその土地に伝わるデザインの中から好ましいものを選んで、特別に考案したもののようです。 上と下には部族性と魔除けを兼ねたジジムがあり、インナーの流水模様は、途切れなく水が流れる事で豊作や繁栄を願い、その内側には花が咲いたようにも見える星模様で願掛けと豊穣を合わせて祈願し、背面に緑色を用いる事で神聖さも醸し出しています。 そして、お祈りには欠かせないニッチデザインを、主張し過ぎない程度に工夫して描いています。 やろうと思えばもっと荘厳でマルチなミフラブ模様でも作れたはずですが、やはり屋外で使用する事も考慮してか、ハッキリと上と下が分かる明確なパターンが選ばれました。 その分、主張し過ぎていないので、実用面でもそう気にせず使えます。 また、接写画像の通り、このズィリは結構、精密。 ブラウンウールがベースの物は、割と織が緩い物が多い中、これは上端の房の様子から推察できる様に、密に織られた上に全面をジジムで覆っているので、強度的にも抜群。 敷物としても飾りとしても使える便利な上に、小さなサイズ故に価格は控えめです。 |
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