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ca322 クルシェヒル |
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| ユニークなクルシェヒル絨毯。 絨毯と聞けば誰しも強度のあるしっかりしたものを想像しますが、これはキリム並みに、もしかするとそれ以上に柔らかく出来ています。 元々、クルシェヒルの絨毯は目が細かいお祈り用の絨毯で知られている土地柄、パイルの結び目が詰まっていれば、それなりに硬くなるものです。 しかしこれは、毛足の長いヤタクと絨毯の中間タイプ、元の用途も冬場の寒さ対策だったと思います。 それに加え、経年によるもの等様々な要素が絡み合って、くねくねと柔らかく、ひざ掛けは大袈裟ですが、暖を取るには丁度良い感じ。 オールウールの絨毯は、伸縮性と保温性を兼ね備えており、クルシェヒルの名に恥じない仕事をしていると思います。 裏面をご覧頂くと、パイルの隙間に白い糸が全く見えません。 実はこれ、パイルの間に織り込む抑え糸に赤いウールを使っている為です。 加えて、表から見るとパイルがある分、模様がぼやけて見えてしまいますが、裏面にはそれが皆無の為、精巧に織り進めている様子が見て取れます。 ミフラブトップの羊の角が少しオフセットしてあるのは、意図的なもので、完璧なものは神様にしか作れないとか、その類の意味合いです。 仰々しいミフラブ模様が多いクルシェヒルにあって、大局的な存在が面白いと感じます。 また、田舎で自家消費するために織られたものですから、自分の好きな色とデザインに拘って織られ、ピンクのボーダーに赤いミフラブという、個性的な色柄が採用されています。 その分、豊穣を願うボーダーの花模様背面のブラウンが中和させています。 退色させてある所為で元の色彩が分かり難いですが、ミフラブ背面はインディゴ色素由来の緑です。 ミフラブ内のフック、下部のプトラック模様の背面、そして、花柄の花弁のいくつかも同じ緑です。 この時代には藍染の伝統が消滅していたので、この緑色は藍ではなく、他の植物を使って染め上げたもの、紫外線の影響で黄土色に変わっていきます。 もし藍染が可能なら水色も同様に天然を使いますが、これは化学染料です。 それでも、赤や緑等に天然由来の色素を使っており、応分の年数が見て取れる所以です。 裏面は退色度合いが少し緩く、こちらから元々の色合いを推察できます。 前述の通り柔らかい絨毯のため、ストレッチ掛けてもあまり意味がなく、ウールに負担をかけるだけなので、ほぼ洗い上げて干しただけの状態です。 |
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