キリムの店*キリムアートアトリエ |
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イスタンブル・グランド・バザールでのお買い物の際に2004年8月、仕入れと品質・価格調査のために、ブランド・バザールを訪れました。「仕入れのために店を廻っている」と言わなければ話がすすみませんので、大変多くの店に名刺を渡してしまいました。 が、そのほとんどは、取引をしたくないところです。 お客様がグランド・バザールを訪れた際に、「うちの店は、ここにも卸している。」と、その名刺を見せながら話をすることが考えられます。 実際に、それらの店で、ホルダーの中から国内有数のお店の名刺を何枚も見せられました。 皆様がよくご存じのところばかりで、「うちとは良く付き合っている。」と言いますが、これも本当か嘘か分からない様子です。 トルコ人の商売人は、名刺をコレクションし、それを見せることを好むと聞いたこともあります。 はっきり言いますが、グランド・バザールのお店で、推薦できるお店は1軒もありません。 (中には、良心的に対応してくださるところもありましたが、そういったところは、一般の日本人観光客では決して見つけることができないところにあるか、目立たない店構えです。) 万が一、当店の名刺を店主が見せても、絶対に信用しないでください。 左肩に、当店のロゴ「Kilim Art Atelier」の文字、中央に、輸入もしくは接客(サービス)担当として「NISHI ○○」の名前が記してあります。 下部に、住所・電話番号・URL・メールアドレスが記してあり、裏が白紙のもので、それらは、全て英語表記となっています。 良い旅の思い出を作るためにも、重ね重ねお伝えしたいのですが、「決して名刺を信用しないでください。」 そして、自己責任の上で、ご満足のいくキリムや絨毯をお買いになってください。 **名刺を信用して、グランド・バザールでお買い物をされても、当店では一切責任を負えません。** |
現地でキリムをお求めになる際はこれから休暇等でトルコに行かれる方も多いと思います。せっかく現地まで行ったのだから、安くて良いものが買いたいと思うもの、一体どうすれば安く買えるのでしょうか? いろいろと注意していただきたい事なども含めて、簡単にまとめてみました。 端的に言うと、プロの絨毯屋を前にして、ふいに訪れただけの者にとっては、あまりに無力、勝つ術はありません。 何せ相手は百戦錬磨の絨毯屋、観光客の扱い方は手慣れたものです。 欲しくもない品物を買わされてお金を失うか、貴重な時間を失う可能性が極めて高いと思われます。 観光客であっても、そこそこの知識があれば、交渉ごとは有利に働くこともありますが、それがかえって仇となることもあります。 例えば、交渉相手が通りすがりの観光客ではない玄人だと分かると、別の高級アンティークの店に案内されます。 確かに、そこはいいものが揃っているハズです。 なぜなら、とても高価なお値段で販売しているからです。 そこで気に入ったものがあり、価格も折り合えば良い買い物ができたということになります。 ただし、高価な品物故に、プロが見ても分からないくらいとても精巧な細工がされていることがあります。損傷のある大きなキリムから、完璧な一枚のセッヂャーデを作ったり、一枚のキリムから2枚のキリムを作るなど日常茶飯事で、ボーダーを残して経糸だけになったキリムに緯糸を入れていく作業が日々行われています。 2枚にカットされたバイブルト/エルズルム → たとえ、そこまではしていなくても、明るい色は脱色したり、逆に、着色したりと、ありとあらゆる方法を駆使し、暗い照明の中で客が訪れるのを待っていますから、適うはずがありません。 結構古いものには精通しているつもりでも、見たことのない色柄のキリムが出てくれば、「こんな天然色あったっけ?」「房は古そう!」「青色は天然の良い色しているのに・・・」と、頭の中が混乱してくると、もう冷静な判断はできません。 提示された価格が妥当かどうかなんて、どうして理解できるでしょうか? 相手は手慣れたもので、買い手が決めかねていると、次々に誘惑の美談を持ちかけてきます。 「僕には日本人の友達がいて、日本が好きだから特別価格にする。」などと相手のペースにはまれば、なかなか逃れることはできません。 「もし、後で、気に入らなければ返品すれば良い。」なんて最後の決めセリフが出れば、どうして断ることができるでしょうか? 旅の思い出の一つと割り切れれば、いくらで買おうと問題ないでしょうが、高価な物となると、これまた話は別。 旅行中も落ち着かず、帰りの飛行機の中でも悩み続け、挙げ句の果てにとんでもないものを掴まされたとなると、悔やんでも悔やみ切れません。 そこで、少しでも有利に交渉を進めるには、現地の信用できる人間にお店を紹介してもらうことです。 トルコ人に少しでも知り合いがいれば、その人の伝を頼りに、いつかは良い絨毯屋にたどり着く可能性があります。 それができない場合は、目抜き通りから外れたできるだけ観光客の来ない場所、ショーウィンドゥのないような小さな店でかつ、豊富な在庫を抱えている店がお勧めです。 日本では大きくて綺麗なお店が好まれがちですが、トルコでは目抜き通りの小綺麗な店はそれなりの良い品があっても、それらはツーリストプライスで、とんでもないお値段に遭遇できます。 また、豊富な在庫は商売が繁盛している証拠、商品の回転が速くぼったくりが横行する事は少なめでしょう。 キリムの価格相場というものは、需要と供給で決まります。 例えば、同じ産地、同じ年代で品質の異なる2枚のキリムがあったと仮定します。 価格の差こそあっても、双方とも妥当な価格であれば、大方、価格は高くても良いものから売れていきます。 当然、高く売れたものは、高く販売され、売れ残った質の劣るものは、より安く買いたたかれます。 ですから、品質の高いものは割高、質の劣るものは、安く買えるのです。 この二極化現象は、最近ことさら強く、殊に古い高価なキリムは天井知らずで、どんどんつり上がっています。 キリムにはある程度の相場があっても、売り主は高く、買い主は安く買おうとしますから、最初は100万円と言っていたキリムが、半分になることもあるかと思えば、全く値引きしないケースだってあります。 半分になった方が、お得かどうか、それは分かりません。 つまり、例え豊富な経験があったとしても、品質・年代や保存状態などを踏まえた上で、価格の妥当性を判断することは、至難の業ということです。 ネットユーザーの方は、価格に敏感です。 よく言えば目が肥えている、その反対もありえます。 150年前の大判シャルキョイが50万円なんてお値段があればどう思われますか? @ 欲しい A 品物を見てから買いたい。 B 興味がない。 @とAを選ばれた方は非常に危険です。 本当に150年前のシャルキョイが仮に存在していたすると、今の相場からして、誰も50万円で売る人なんていません。本物なら、倍の値段でもたやすく売れるからです。 それはとんでもない偽物であるかどうかは別にしても、50万円でしか売ることのできない品物は、恐らくその原価は半分以下であり、見るに値しない品物と推察できます。 冷やかし半分で見るのなら良いかもしれません。 古いキリムを選ぶ時には、最終的に頼れるのは自分の目だけです。 時々、ご購入後に相談を頂くことがありますが、「そこそこのものです。」としかお答えできないことがあり、私も心が痛みます。 |