2008年10月6〜8日
クリーニング済みでしたが、かなり糊が利いているようで硬いため、洗ってみました。
フラグメントは糸の抜け落ちが心配ですが、むき出しの緯糸がどのように変化するのか注意が必要です。
今回は、パッチテストなし。

中性洗剤と柔軟仕上剤に、水。

取り敢えず広げて、具合をチェック。


向こうが見えるくらい色糸が抜けている部分があります。


既にクリーニング済みのため、埃はでないと思いますが、軽く、軽く、丁寧に叩きます。

ウール用中性洗剤と柔軟剤。
今回は洗剤を入れなくても良いかも・・・。


水に洗剤を加え、キリムを投入。



水が通るように優しく揺らして、溶液を行き渡らせます。
絶対にゴシゴシしないように。


一時間放置して裏表を返し、更に一時間放置。
汚れや糊が染み出るまで、待ちます。


軽く揺らして、キリムを引き上げました。


畳んで、軽く脱水。
全自動洗濯機の「ドライコース・1分」を選択。

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壁面に添わせて、脱水スタート。
脱水し過ぎて糸が抜けては困るので、途中で中止。

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一回目の濯ぎ。
浸けただけで、動かしません。

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引き上げます。


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水を換えて、2回目の濯ぎ。
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引き上げます。
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水を換えて、柔軟剤を投入。
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溶液が行き渡るように、軽く動かすだけ。
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「ドライコース・1分」で脱水。
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取り出すと、シワシワでした。
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裾もクルクル。

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干す前に、スチームアイロンで全体の形を整えます。
引っ張りながら、押さえつける感じで。

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緯糸がむき出しの部分は、特に縮まっています。

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経糸も浮き上がっています。
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凸凹部分にアイロンを掛けると→
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少し落ち着きました。
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ここは→
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こうなりました。
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大体収まったところで、干します。
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アイロンをかけても、あまり変化がなかったかも?

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日も陰り、乾いたようなので、取り込みました。


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もう一度、スチームアイロンで押さえます。
慌てず、騒がず、少しずつ伸ばす感じで。
22です。

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24です。

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26です。

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あら熱を取って、蒸気が抜けたら、今日の作業は終わり。
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翌日、またアイロン作業。
ストレッチは、一度や二度ではできません。
(プロの場合は、枠にはめて少しずつ伸ばす作業を、何日もかけて行います。)
30です。

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31です。



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32です。



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一日二回、アイロンをかけては乾かす作業を繰り返しました。
全体の形を意識して、部分的に気持ちを込めて、少しずつ、少しずつ、、、引っ張ります。
一回につき、アイロンのタンク一杯分くらいの水を使っているので、最後は特にしっかり乾かす事が大切です。
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三日目。
満足できる形になったので、これで終了。

早く仕上げたい場合、パリッと仕上げたい場合は、薄く糊付けをしても良いと思います。

今回は、洗うよりも、形を整える作業が大変でした。